ホビットを使ったステルスモードも含めた,マルチシナリオ制を採用

「ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還」(以下,王の帰還)の前作とは異なる特徴とはなんでしょう?

 大きな違いが3つあります。協力プレイを追加したこと。プレイヤーが周囲のオブジェクトを使って戦ったり,特定の建築物が破壊できるなどのインタラクティブな要素を高めたこと。そして,プレイヤーキャラクターの数が増えたということです。
 前作「ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔」(以下,二つの塔)では,使用できるキャラクターがアルゴルン,ラゴレス,ギムリの3人でしたが,今回はフロド,サム,ガンダルフを加えた6人が用意されています

環境とのインタラクションということですが,具体的に説明してください。

 例えば,ウルク・ハイがウヨウヨしている場所を通り抜けて向こうに行きたいのに,普通に戦っていると敵が次々と湧き出してきて辿りつけそうにないという場面を想像してみてください。ところが,よく見るとマップ上に機械のようなものが設置してあるので,そのレバーを引いてみます。すると付近の建物の2階部分が壊れて,下にいるウルク・ハイを押し潰してしまう。プレイヤーは,それっとばかりに走り出しますが,渡ろうとする橋までもが壊れ始めるので,巻き込まれないようそのまま走り続ける,というようなシーンがあります。その他にも,かがり火を倒して敵にダメージを与えるということもできます。

「二つの塔」では,ストーリーが"シンプルで短い"という印象でした。本作ではどうでしょう?

 確かに前作は守備範囲が狭かったかなと思います。本作のストーリーは,映画のライセンスにも関わってくるので細かく話せませんが,ヘルムズディープからゲームがスタートし,死者の道(Path of the Dead)やミナス・ティリスなど,多彩な場所が含まれています。前作とは異なり,キャラクターによって違うシナリオで遊べるようになったのは大きい変化でしょうね。
 その上,ホビットでもプレイできるようになったので,ステルスなどを利用する新しい遊び方も加わっています。フロドやサムが,何十人という敵をなぎ倒すのは想像できないじゃないですか(笑)。本作では,これまでにファンに絶賛されていた部分はそのままに,新しい要素をたくさん積めこんだ作品になっています。

プレイできるキャラクターが増えたことで,何回でも繰り返し遊べるということですね?

 前作は短すぎたという批判から,今回はマップを大きくするなどの工夫で,もっと長く楽しめるようにしています。しかし,それだけではなく,もっと映画の登場人物の1人1人を使ってのプレイが満喫できるよう,キャラクターのレベルアップなどでにも注意を払いました。例えば,1度ガンダルフでプレイし終わっても,キャラクターがレベル10になるわけではありません。レベル4くらいで終わってしまうわけです。レベル4でも,初めてキャラクターを使い始めた頃よりも随分と成長し,特殊ムーブやコンボ技も使えるようになっていますが,さらにゲームを繰り返してやり込んでいくうちに,また新しい技を覚えたりしていくのです
 ガンダルフもレベル10になると,モリアで見せたような「You Shall not Path!」と言いつつ,杖を地面に突いて周囲を破壊してしまうような技も繰り出せるようになるというわけです。そういうキャラクターの成長具合を楽しむほかにも,先にお話したような隠れキャラや,さらにはシークレットレベルにも行けるようになったりするのですよ。

「三国無双」を連想させる,RPG的な要素を加えたということですか?

 そのように考えていただいて結構です。新しい攻撃動作を獲得する以外にも,各キャラクターにはレベル1からレベル10までのステータスの設定があって,それぞれの能力に従って武器を使用するときのパワーが上がったり,ステルスの耐久時間が長くなったり,魔法の範囲が広がったりしていくわけです。
 それと,まだ誰とは言えませんが,隠れキャラは3人用意されていますよ

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