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ここまで読んで，Ghost Masterに斬新なゲーム性を感じた読者も多いことだろう。ミッションはいろいろ試しながらプレイできるようになっており，プレイヤーの行動に絶対的な正解も間違いもない。こういった部分が開発者達の思惑通りに働けば，プレイヤーはストレスを感じることなく楽しくGhost Masterをプレイできるはずだとセヴァーン氏は語った。
この記事でもいくつか名前を挙げたように，先行する多くのゲームの影響を受けているようだが，それらをただマネするだけでなく，良い部分を抽出し，欠点を解析しながらGhost Masterへと昇華させていったのではないだろうか。
4G：
それでは，Ghost Masterのグラフィックスについても教えてください。
セヴァーン：
このゲームはDirectX 8.1に完全対応した独自開発のゲームエンジンを使用しており，さらに我々が開発したPhoton-Lighting Systemという照明効果システムを加えています。これは，ゲームが始まる前にレンダリングしてしまうことで，本来ならかなりの計算能力が必要なリアリティ溢れる照明効果を一般的なスペックのPCで表現できるものです。
実は，特殊効果のほとんどは一人のプログラマーが開発しているんですよ。アニメーションは人間達が驚いたりハウンターが化けたりと，はたから見ているだけでも非常に楽しい作業でした。
4G：
シネマティックスやムービーなども用意されていますか？
セヴァーン：
オープニングムービーはもう最終段階に入っているのですが，欧米で人気のSF番組「Farscape」を手がけたアニメータも参加しています。先ほど紹介したガストリーも高解像度のモデルで登場しますよ。このムービーがGhost Masterのゲーム感を見事に表していると自負していますから，お楽しみに。
もちろん，ゲームエンジンを使ったムービーも，パズルを解くたびに見ることになるでしょう。あとボーナスとして，ゲームエンジンで作った恐怖映画のクリップを収録する企画もありますよ。
サウンドについてもお話しておくと，Direct Soundを使ったインタラクティブなサウンド効果で，プレイヤーの行動や人間達の心理状態によってスムースにテーマ曲やリズムが変化していくことになります。人間達が恐怖におののけば，それ相応の音楽でシーンの雰囲気を盛り立ててくれるのです。
4G：
オンラインは考慮されていますか？
セヴァーン：
現在のところ，Ghost MasterはPCとXbox用に開発を進めていますが，その両方になんらかのオンラインコンテンツを用意しようと考えています。まだ詳しくはお話しできませんが，新しいマップやハウンターをダウンロードできるようにしたりという，マルチプレイ以外のサポートが中心となるでしょう。
本当はいろんなアイデアがあって，Ghost Masterに積め込めるだけ積め込みたかったんですけど，最終版のソフトに全部反映するわけにはいかないのが残念ですね。
4G：
では最後に，Ghost Masterをプレイした人に何を感じてもらいたいのか，お聞かせください
セヴァーン：
プレイヤーのみなさんには，とにかくGhost Masterが既存のゲームとはまったく違うものであるという感覚を持っていただければと思います。正確にいうと，Ghost Masterはシミュレーションでも，パズルゲームでも，3Dシューティングでもありません。ホラー映画の基本的な設定を，まったく別の角度から体験できるようにしたものなのです。これは，プレイヤー自身が人々を怖がらせるというゲームで，これほど楽しいことはないと思います。ぜひ，プレイしてみてくださいね。
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| 人間達の思考ルーチンは実に秀逸。このシーンでは，キッチンシンクに水漏れを起こして，人間達に修理させようとしているようだ |
カメラ視点は斜め上から下に見下ろした形が基本のようだが，ズームが自由にできるようになっているし，視点の方角も変化できる。グラフィックスエンジンの能力が高いのは，美しい画像で十分に理解してもらえるだろう |
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最近は3Dアクションゲームやリアルタイム戦略ゲームのタイトルばかりが目立ち，なかなか目新しいアイデアのゲームが登場してこなかっただけに，ちょっとPCゲームに目が飽き始めていたプレイヤーもいるかもしれない。しかしそんな人にも，Ghost Masterはきっと楽しめるソフトになるだろう。
まだ日本での正式販売は決まっていないものの，いくつか噂もあるようだし，必ずや名乗りを上げるしてくれる販売元が出てくるだろう。誰もが大好きなホラーと，これまでにないゲーム性をミックスさせたGhost Masterは，欧米では2003年の春頃にリリースされる予定だ。
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