Text by 奥谷海人

「Harry Potter Quidditch World Cup」

　「Harry Potter Quidditch World Cup」（邦題は「ハリー・ポッター クィディッチ・ワールドカップ」となる予定）は，Electronic Arts社のUKオフィスで開発されている，映画「ハリー・ポッター」の世界観を扱ったアクションゲームだ。ただし， Quidditch World Cupは通常のアクションゲームではなく，映画にも登場したクィディッチという競技を楽しめるようにしたスポーツゲームだと考えたほうがいいだろう。

　クィディッチとは，ホウキに乗った魔法使い達の球技で，ホッケーとかバスケットボールに近い球技だ。ビーター（Beater）と呼ばれるオフェンス選手が，バルジャー（Bludger）という球体をコントロールして，キーパー（Keeper）が守る三つのゴールの輪の中に投げ込むのである。通常は10点ずつが加算されていくが，ゴールには裏も表もなく，1度ゴールされたバルジャーを反対側に回った別のビーターが，再度ホウキの端で蹴り入れるというようなことも可能なようだ。
　ただし，ゲームを終了させるにはシーカー（Seeker）と名付けられた遊撃手の活躍が必要で，これは映画でのハリー・ポッターの役どころでもある。シーカーは，ゴールデン・スニッチと呼ばれる，球形のロボットのような飛び回る物体を追いかけ，相手チームのシーカーよりも先に捕まえることを目指す。これで150ポイントが加算されてゲーム終了となるわけだ。Quidditch World Cupでは，インタフェース上にバーのようなものが表示されており，そのバーのレベルが上がるに従って，よりゴールデン・スニッチを捕獲しやすくなるようだった。
　ワールドカップだけあり，グリフィンドールらホグワーツの四つの寮代表チームだけでなく，イギリス，ドイツ，フランス，ブルガリア，北欧連合，アメリカ，オーストラリア，日本の八つの国家代表を含めた12チームでのトーナメント戦も可能。「Madden NFL」シリーズの仕様にならってか，ゲームを勝ち進むことで「クィディッチ・カード」を習得し，新しい技を身に付けることもできる。二人で楽しむマルチプレイヤーモードがあると公表されているが，これはどうやら一つのコンピューターやゲームシステムで二人が遊ぶという形式になるようだ。

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