forGamer(以下,4G): |
まずお聞きしたいのですが,最新作である「Age of Mythology」(以下,AoM)はこれまでのシリーズに比べると,文明ごとの差がかなり強調されていますよね。この仕様は,従来のファンに対するアピールなのか,それとも新規ユーザー……例えば「Star
Craft」のユーザーなどを意識したものなのか,どちらなのでしょうか?
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Bruce Shelly氏(以下,Shelly): |
新しいファンを惹き付けることができたら,もちろんそれに越したことはない。ただ,今回の各文明の個性化に関しては,純粋に"そうしたほうがより良いゲームになる"と考えたからに過ぎない。従来のファンの意見を聞いてみると,今までは文明間の違いというものが不十分でハッキリしなかったというんだ。
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4G: |
そういえば,今作はゲームのテンポもかなり早いように感じましたが,それもユーザーの意見を反映させた結果なのでしょうか?
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Shelly: |
その質問に対しての答えは"Yes"。
一万人規模で行ったαテストの折,よりスピィーディにゲームを楽しみたいという意見が出たんだよ。その意見を反映させて,5分から10分ほど一回のゲームに掛かる時間を短縮させた。製品版では,ライトニングモード(日本語版ではクイックモード)というモードを用意してあって,より早いテンポでゲームが楽しめるようになっている。
具体的に説明すると,これは前作でもあったデスマッチなどのような"モード"の一つで,通常のプレイと比べて資源の回収速度が5倍になっているんだ。
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4G: |
チーム戦が重視されたゲーム設計は,AoMでもやはり健在でしょうか?
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Shelly: |
AoMは,一対一のゲームプレイも非常によくできた作品だと自負しているが,4vs4や6vs6というチーム戦もまた楽しめると思う。またプレイ時間の短縮に関しては,やはりチーム戦に掛かる時間を考慮した。
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4G: |
なるほど。この辺りの仕様は,やはりネットワークゲームの盛んな韓国市場などを念頭に置いているのでしょうか?
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Shelly: |
ライトニングモードを発案したときには,確かに韓国市場を念頭に置いて制作した。なにしろAoMの韓国語バージョンはライトニングモードがデフォルトになっているくらいだ。これは個人的な見解になってしまうが,ドイツではマネジメント系の要素が根強く支持されるのに対し,北米では早いゲーム展開が人気を得ており,韓国や台湾などではさらに早いものが望まれる傾向があると思う。
我々としては,すべての地域に対応できるよう,快適に遊べるようにプレイヤーが自由にルールを設定できるように心がけた。
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4G: |
マルチプレイといえば,今回は自動的に対戦相手を捜してくれるマッチングシステムを搭載していますね。
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Shelly: |
我々はこのシステムを「インサイドアウト型のマッチメイキングシステム」と呼んでいる。つまり,Webや特定のサービスに頼ることなく"ゲームの中から"外にいる対戦相手を見つけだすシステムだ。インタフェースやルールに関しては世界共通のものを用意しているが,ルール自体はユーザーが自由に設定することが可能だ。
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4G: |
なるほど。それでマルチプレイがより盛り上がるとよいですね。
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Shelly: |
やはりマルチプレイで対戦を楽しむのが,AoMの醍醐味だと思う。ただ,まだまだ沢山の人がマルチプレイを遊んでくれていないのも実情だと感じている。その点今回は,Webサイトからして分かりやすく(遊びやすく)したつもりだ。
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4G: |
正直なところ,なかなか日本ではマルチプレイが盛り上がらないのが実情だと思いますが,その理由に関してなにか思うところなどはお有りでしょうか?
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Shelly: |
うーん……それは難しい質問だ。私にはちょっと分からない。逆に質問になってしまうが,どうしてだと思う?
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4G: |
日本人は農耕民族的というか,勝敗が明確な"対戦"というものにはあまり飛びつかない傾向があるのかもしれませんね。
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Shelly: |
農耕民族と言うが,日本に来てからまだ農業をやってる日本人の姿は見かけてないよ(笑)。まぁ冗談はさておき,確かに戦闘以外の楽しみ方を見出す地域もある。先ほど話題に出たドイツなどだが。そういう人達には,民族の象徴の建設を競い合う"ワンダーゲーム(ゲームモードの一種)"を楽しんでもらいたいと思う。
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