[E3 2004#066]あのアクションをMMOで体験。「The Matrix Online」 - 2004/05/15 15:33

 「The Matrix Online」は,ウォシャウスキー兄弟が生み出したサイバーアクション「マトリックス」を原作とし,モノリス・プロダクションが開発を行うMMOアクションゲーム。マトリックスは,映画以外でもさまざまなメディアで展開していることで話題にもなったが,題材となっているバーチャル世界はゲームメディアに近いことから,本作の開発(スタンドアロンのENTER THE MATRIXもPCだけでなくPlaystation2などのコンシューマでも昨年リリースされた)は,一作めの映画公開(1999年)と同時期となる約4年前にスタートしていたとのこと。映画3部作の"その後"の世界が舞台という設定からか,3作めとなるマトリックス・レボリューションズの公開まで本作の存在はあまり知られていなかった。
 今年のE3で出展されているものは開発状況80%で,ほとんどが出来上がっている状態ともいえるバージョンだ。しかし実際に来場者がプレイすることはできず,関係者がデモンストレーションとしてプレイするに留まっていたのが残念だった。

 E3初日となる5月10日には,ブースでお披露目のようなミニ発表会が行われ,そこで映画での独特のアクションを派手に繰り広げるデモムービーが公開された(これを収録したムービーは「こちら」からどうぞ)。本作は,映画さながらのアクション("ワイヤーフー"と呼ばれるワイヤーアクションでのカンフーバトル)でPvPなどを行えるのが魅力。単なる格闘ゲームのようにも見えるが,実際は"Ninja Stealth",銃弾からの"Evade"(回避)や"Sneak"などのスキル/アビリティ(もちろん周囲の時間経過が遅くなるバレットタイムもある)をカスタマイズしたり,ミッションを遂行したりといろいろな遊び方が用意されているようだ。
 デモプレイでは,マトリックス世界のとある広場を舞台に数人のキャラクターがそれぞれ戦うというシーンを作り出していて,それなりの映画の雰囲気をかもし出していたが,それ以外のエリアやアクションは行っていなかったのが残念なところ。確かに問題なく動いてはいたが,開発状況80%という数字や,クローズドβテストがそろそろ開始されるという部分にやや疑問を抱かざるを得ない。
 そのデモプレイを後ろから見ていた限りでは,操作体系はFPSのそれに近く,W,S,A,Dで移動,マウス左クリックで攻撃というものだ。スキルはショートカットバーに登録させるタイプで,瞬時に発動して流れるようなアクションが実現できるようだが,デモプレイをしていたスタッフたちは,あまりショートカットを使っていなかった。映画の1ファンとしては,やはり"あのアクション"を期待していたのだが。

 本作は2004年の夏にβテストを行い,2004年11月に正式サービスが開始される予定。ただしこのスケジューリングは北米でのもので,日本での展開は,ローカライズなどを含めて未定とのことだ。まぁアクション性が高い作品なので,ローカライズに関わらず楽しめるような気もするが。(Seal)

→「The Matrix Online」の記事一覧は「こちら」

c SEGA and Warner Bros. Interactive Entertainment, 2004


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