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これが発表された「リネージュU推奨 HP Compaq Desktop d330 MTオリジナルモデル」の外観。ケース/キーボード/マウスと,すべてシルバーとブラックで統一されたメーカー製PCらしいシックなデザインだ |
2004年2月11日のオープンβテスト開始時の登録者数が11万人,βテスト開始と同時にアクセスが殺到し,即座に2台のサーバーが増強されるという波乱も記憶に新しい,エヌ・シー・ジャパンのファンタジーMMORPG「リネージュII」(原題
Lineage II:The Chaotic Chronicle)。本作は,NC Softにより北米向けにもβテストサービスが開始,日本でも明日4月29日に8台目となるゲームサーバー「Open
Beta 8」が増設されるなど,MMORPG戦国時代にあって群を抜いた人気を誇る超大作MMORPGである(さらに詳しい情報や過去のNewsは,「リネージュII」の当サイトの記事一覧「こちら」からご覧いただきたい)。
さてそんな「リネージュII」は,今この瞬間もオープンβテストの真っ只中で,登録アカウント数は4月22日時点で30万を突破。現在この30万人突破を記念して,2004年4月12日12時から2004年5月11日10時に同作のオープンβテストにアカウント登録した人を対象に,日本ヒューレット・パッカード社製のリネージュII推奨PCやELSA
Japan提供のビデオカードなどが抽選で当たるキャンペーンが実施されている。
今回紹介するのは,このキャンペーンでのプレゼントのみならず,4月23日からWeb直販限定で販売が開始されている日本ヒューレット・パッカード社製のリネージュII推奨デスクトップPC「リネージュU推奨 HP Compaq Desktop d330 MTオリジナルモデル」についてだ。
「リネージュU推奨 HP Compaq Desktop d330 MTオリジナルモデル」(以下,L2推奨モデル)は,日本ヒューレット・パッカード(以下,日本HP)の製品ラインアップの中で,主にビジネスパーソンを対象としたデスクトップPC「HP
Compaq Business Desktop d330 MT」をベースにしたコンパクトなマイクロタワー型PC。ちなみに"d300"シリーズには,d325SFやd330SFといった型番の製品が存在するが,これらはいずれもSFF(省スペースタイプ)のブック型PCとなっていて,d330MTはシリーズのコンセプトであるコンパクト&ハイパワーに拡張性を加えた内容となっているのが特徴だ。
まずはL2推奨モデルのスペックテーブルを眺めつつ,カスタムベースとなっているd330標準モデルとの差を比較してみよう。なおL2推奨モデルには,リネージュII関連特典が付いてくるので,併せて以下に記載しておく。
【表1 L2推奨モデルスペックテーブル】
「リネージュU推奨 HP Compaq Desktop d330 MTオリジナルモデル」 |
筐体 |
マイクロタワー型 |
プロセッサ |
Pentium4/3EGHz |
チップセット |
Intel 865G |
メインメモリ |
1GB(512MB×2) |
メモリスロット |
4DIMMソケット(2ソケット標準構成で占有済み)/ DDR SDRAM(184ピンDIMM)/ 400MHz |
ハードディスクドライブ |
160GB(7200rpm) |
フロッピーディスクドライブ |
3.5インチ(3モード:1.44MB/1.20MB/720KB)
※3モードドライバを利用する場合はドライバをインストールする必要があります。
詳細は,本体内のファイル(C:\COMPAQ\SP23673\README.TXT)
をご参照ください。なお,1.20MBについては読み書きのみサポートします。
メディアのフォーマットはサポートしていません。
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オプティカルドライブ |
最大48倍速CD-RW/DVD-ROMコンボドライブ |
サウンド |
AC’97 ADI 1981B Codec(オンボード), 内蔵スピーカ |
外部スピーカ |
なし |
マウス |
USB光学マウス |
ビデオカード |
ELSA GLADIAC FX 736 128 |
グラフィックスチップ |
NVIDIA GeForce FX5700 |
ビデオメモリ |
128MB DDR |
インタフェース |
AGP 2x/4x/8x,アナログ/DVI-I出力, TV出力端子 |
ネットワークコントローラ |
Broadcom NetXtreme ギガビット・イーサネット・コントローラ(オンボード) |
拡張スロット (カッコ内は空きスロット) |
PCI×3(空3フルレングス), AGP×1(グラフィックカードで使用) |
ドライブベイ (カッコ内は空きベイ) |
外部:5.25インチ×2(空1),3.5インチ×2(空1), 内部:3.5インチ×2(空1) |
インタフェース |
シリアル×1,パラレル×1, USB2.0×6(前面2,背面4),ラインイン, ラインアウト,マイク(モノラル),ヘッドフォン,PS/2互換マウス,PS/2互換キーボード, ディスプレイ,RJ45 |
サイズ(W×D×H) |
175×414×368mm(縦置き時) |
重量 |
約11.7kg |
付属OS |
Windows XP Home Edition |
消費電力 |
最大240W |
【キャンペーン特典】 ※実物と異なる場合があります
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「リネージュU」デザインの外箱 |
「リネージュU」推奨ステッカー本体添付(サイズ80×30mm) |
「リネージュU」スターターキット通常版の中身が同梱(30日間無料プレイチケット付き) |
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デスクトップ上に「リネージュU」公式サイトへのショートカットを設置 |
「リネージュU」推奨ミニステッカー本体貼付 |
本機限定の「リネージュII」オリジナル壁紙(800×600/1024×768/1280X1024) |
ご覧の通り,CPUからハードディスクドライブに至るまでビジネスモデルにあるまじき(?)カスタマイズ具合。カスタムベースとなっている「HP Compaq
Business Desktop d330 MT/CT」に追加された要素をまとめると以下の通りとなる。
【表2 ベースモデル/L2推奨モデルスペック比較】
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ベースモデル |
リネージュIIモデル |
CPU |
Intel Celeron 2.40 GHz |
Intel Pentium4/3EGHz |
メインメモリ |
128MB/256MB/512MB |
1GB |
HDD |
40GB(5400rpm)/40GB(7200rpm)/80GB(5400rpm)/80GB(7200rpm)/160GB(7200rpm) |
160GB(7200rpm) |
光学ドライブ |
48倍速CD-ROM/16倍速DVD-ROM/48倍速CD-RW/48倍速CD-RW/DVD-ROMコンボドライブ/4倍速DVD+R/RWドライブ |
最大48倍速CD-RW / DVD-ROMコンボドライブ |
マウス |
PS/2スクロールマウス/USB光学マウス |
USB光学マウス |
ビデオカード |
なし |
ELSA ELSA GLADIAC FX
736 128 |
このカスタマイズは完全に"ゲーム"を意識したものとなっており,とくに注目したいのがメインメモリとビデオカード。これらは同モデルのBTOバリエーションには存在しない"規格外"のものだ。
惜しいのは,せっかくのリネージュIIスターターキット同梱にも関わらず液晶ディスプレイと外部スピーカがセットに組み込まれていない点で,買ってすぐにゲームというわけにはいかない(色や形状などをトータルコーディネイトできないというツラさもある)。また「DVDも見たい!PCゲーム全般をプレイしたい!」という人は,サウンド面を強化するため,後々Sound
Blaster辺りのサウンドカードを増設する必要があるだろう。
そんなこんなで,日本HPからL2推奨モデルと同じハードウェア構成のPCが届いているので,当編集部の習慣にのっとってバラバラに分解してみりしつつ,各パーツを見ていくとしよう。
正面のエアダクトが印象的なケースは,工具無しでドライブの拡張から各種ボードの増設までが可能というツールレス設計のスチール製ボディ。マイクロATXながら5インチベイ×2という構成でケース内部は割とゆったりしたスペースが確保されており,メンテナンス性も高い。また前部のシャドウベイも高めに設置されているので,AGPポートとの高さの違いから,年々巨大化していくビデオカードとの干渉もなさそうだ。
なおケース左側面のメンテナンスパネルはローレットスクリュー一本で固定するタイプを採用。一方マザーボード設置側のパネルはリベットで固定されているため開けることはできない(そもそも普通開ける必要はない)。
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【ケース正面(フロントパネル)】
側面写真を見ると分かるが,フロントパネルは若干の丸みを帯びている。5インチベイは黒で統一されているので,ドライブ増設のときは黒べゼルを選択したいところ |
【ケース背面(リアパネル)】
基本的には拡張ボード×1という内容なので,見ためもシンプル。もちろん各種ボードの取り外しは,右下のレバーでワンタッチで行える |
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【ケース側面】
大きな特徴はないが,スリットの位置に注目。マシン中段より少し下げたようなレイアウトだが,これは内部の冷却機構をキチンと考慮した結果だ |
【ケース側面(内部)】
ドライブ交換用の緑のプラスチックパーツが目を惹く内部写真。マイクロATXの宿命だが,AGPポートとPCIスロットの幅がタイトなため,ビデオカードによっては一番上のPCIスロットは使用できない可能性がある |
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【冷却機構】
マザーボードに対して垂直に装着されたCPUファンが,CPUファン→CPUヒートシンク→ケースファンと,ケース中段付近に直列の理想的な排気ラインを生む |
【電源ユニット】
電源はCOMPAQ純正の240Wを搭載。最近発表されたNVIDIAの最新GPU「GeForce 6800」は480Wの電源を推奨していることもあり,この部分に関しては将来的に力不足を感じるかもしれない |
ゲームをプレイするうえで最も重要となってくるのが,CPU,チップセット,メモリ,ビデオカードというパワーラインだ。
CPUに関してだけいえば,これはもう文句なし。日本HPのデスクトップシリーズのハイエンドモデルにあたるHP Workstation xw4100/CTでも,BTOでのプロセッサ選択で上から二番目に数えられるPrescottコアのPentium4/3EGHzだ。正直このクラスのCPUなら,たとえグラフィックスチップが二世代程度前のGeForce
4Ti系であっても,ゲームの"パフォーマンス"に関してはほとんど問題ないレベルになる(もちろんDirectX新バージョンによるビジュアルの恩恵は受けられないが)。この記事の趣旨ではないが,ゲーム以外の用途,たとえばビジネスアプリケーションの使用やエンコードといった用途に対しても十分な性能を発揮してくれるに違いない。
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【ビデオカード】
ELSA Japan提供の「リネージュII」推奨ビデオカード。メインストリーム向けモデルのため,ファン周りのダクトもスマートな形状 |
チップセットは,業界的には割と標準のテクノロジとなってきたハイパースレッディングとデュアルチャネルメインメモリに対応したグラフィックスチップ統合型のIntel
865Gを搭載。AGP8XやGigabit Ethernet,800/533/400MHzシステムバスに対応した最新式のグラフィックスチップ統合型モデルだ。なお本チップのウリの一つには「エクストリーム・グラフィックス
2」という,OSとアプリケーション間のメモリ使用状況をモニタして,システムメモリをグラフィックスメモリに割り当てる機能もある。
これらのラインを通って最終的にグラフィックスの出力に当たるのがELSA Japan提供のビデオカード「ELSA GLADIAC FX 736 128」。搭載グラフィックスチップは「GeForce
FX 5700」というNVIDAのFXシリーズでメインストリームモデルの位置付けにあるチップ。コストパフォーマンスとDirectX 9対応の美しいグラフィックス描画を実現した,本機と同様にNC
Japanより「リネージュII推奨」の認定を受けているビデオカードだ。
ただ現時点でNVIDIAのメインストリームを担うグラフィックスチップは「GeForce 5700 Ultra」となっていて,競合メーカーATIテクノロジーズの「RADEON
9600XT」との同クラスでの覇権争いの真っ最中。その中にあって本ビデオカードが性能的にどの程度ビハインドがあるのか(またはないのか),また強力なプロセッサによるゲームを動作させる上でのトータルパフォーマンスは,次回掲載予定のベンチマーク&リネージュIIテスト動作によって検証してみたい。
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【マザーボード】
静音性確保のためか,チップセットNorthブリッジにファンはない。ちなみにマザーボードの下部にもメンテナンス用レバーがあり,マザーボードの取り外しもラクチン |
【メインメモリスロット】
メインメモリは512MB×2という構成。デュアルチャネル対応させるため,メモリの交換や増設は対で行うことが多くなるが,メンテナンス性向上のため4スロットを1と3,2と4という具合に利用するよう工夫がなされている |
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【ハードディスクドライブ】 |
【CD-RW/DVD-ROMコンボドライブ】 |
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