EverQuest II特集氏インタビュー


 今回は,EQIIで採用された職業システムの"アーキタイプ"の紹介をしていこう。前作では,キャラクターメイクのときに種族と職業を選んでゲームをスタートしたが,本作では,キャラクターメイクのときは種族と外観を決定するのみとなっている。職業はゲームを進めていく途中でプレイヤーが選択していき,先に進むにつれて,より専門化したものへと成長するというのが,本作の職業システムとなる。つまりこのシステムならば,ゲームの進展によってキャラクターが成長する共にプレイヤーも成長していき,ゲームをより理解するにつれ,目的の職業へと就けるというメリットがあるのだ。
 プレイヤーはチュートリアルの途中(またはチュートリアル終了後すぐ)で,最初のアーキタイプとなるファイター,メイジ,プリースト,スカウトの4職業に就くことになる。そして,それぞれのアーキタイプが専門分野に特化した3種に分岐し,その後はサブクラスと呼ばれるさらに特化したスキルを習得するための職業(2種)へと成長できるのだ。つまり,最終的には24種(4種のアーキタイプ×3種の特化クラス×2種のサブクラス)の職業に分かれるというわけだ。







 近接戦闘武器でモンスターに斬りかかり,逆にモンスターからの攻撃は身にまとった鎧で防ぐのがファイター。モンスターの注意をひきつけ,グループのメンバーに被害が及ぶことを防ぐ,いわば"盾"の役割も担う職業や,攻撃力に特化して圧倒的な攻撃力でモンスターを粉砕する職業にもなれる。




 神秘の自然の力を具現化し,火炎の力を借りてモンスターを焼き焦がしたり,空間を移動したりと,さまざまな事象を実現するのがメイジ。この力を行使するには複雑な身振りが必要なことから,身につける衣服は布製のローブのようなものとなる。




 その高い信仰心で神の力を現実とするのがプリースト。仲間の体力を回復したり,異常状態を治癒したりとグループで行動するには必須となる職業。ある程度防御力の高い鎧を身に着けることもできるが,自信は禁物。一般的には彼らは刃物を持たない主義として知られている。




 素早い身のこなしを生かし,モンスターの背後から急所の一突きで痛撃を与えるのがスカウト。罠の解除や潜入も得意で,ダンジョン内外で活躍できる。その行動を妨げないように身に着けるのは皮鎧程度だ。






 本作のチュートリアルは初心者でも分かりやすく,スムースに操作法やゲームシステムを理解できるように,懇切丁寧に作られている。キャラクターは最初(キャラメイクの直後)"漂流者"として船上でスタートし,そこでクエストの受け方や,戦闘の仕方,視点の変更などの操作法を覚えながら進めていくというもの。このあたりは一般的なチュートリアルとそれほど大差ないところだ。
 以前の情報では,日本語版では英語音声,日本語字幕というものだったが,今回見ることができたものは,チュートリアルの解説部分のみ日本語吹き替えとなっていたもの。完璧に日本語ナレーションでしゃべっていたのには,ちょっと驚かされた。ちなみに現状の予定では,ナレーションで音声吹き替えまでがなされるのは「チュートリアルのナレーション部分のみの予定」とのこと。チュートリアルとはいっても,ゲームが始まって街に入ったあとなども新要素が登場するたびに表示されるので,だいぶ量は多そうだ。ちなみに筆者も「日本語音声いらない派」だったのだが,いざ聞いてみると,やはり吹き替えは,いい。ナレーション(というか解説?)だけに特化させて音声を入れるというのは,ゲームの雰囲気もそうそう壊すことはないし,かなり良い方法かもしれない。

 また本作では,NPCの会話は音声(チャットウィンドウにセリフは表示される)で行われるが,それについては以前の情報と変わらず英語音声+日本語字幕になるとのこと。この日本語字幕という言葉からは,映画のように画面下や左右に邦訳されたテキストが表示されるものをイメージするが,実際はNPCの"ふきだし"内(チャットウィンドウにも)に邦訳されたテキストが表示されるものだった。街中でNPCから話しかけられるものについても,この"ふきだし"式となっているので,ゲームのオリジナルの雰囲気そのままにローカライズされているといえるだろう。

 船上でのクエストをクリアすると,島に到着し,そこでアーキタイプの選択となるわけだ。ここではまだチュートリアルが続いており,クラスごとの専用クエストが用意されていたり,家具などの移動や合成などの操作(非常にユニークだったのだが,情報公開NGとのこと。残念)を習得したりする。本作でのクエストは豊富に用意されているだけでなく,ツリー構造の連続クエストも多々用意され,またいつでも進行具合を参照できるシステムもある。アイテム収集クエストでは,いくつ集めたかというのがリアルタイムで参照できるので,非常にユーザーフレンドリーなイメージを受けた。
 初心者でも気軽にプレイできる環境(=システム)が整っている本作は,まさにビッグタイトルと呼んでも問題ないクォリティに仕上がりそうだ。(Seal)


→「EverQuest II」の当サイト内の記事一覧は,「こちら」
→「EverQuest II」の公式サイトは,「こちら」


EverQuest is a registered trademark of Sony Computer Entertainment America Inc. in the United States and/or other countries. (c) 2004 Sony Computer Entertainment America Inc. All Rights Reserved.

4Gamer.net