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「エンパイア・アース」 1/2 (第一部) 2001/11/07 文/写真 Gueed
というわけで,今回カプコンが大作「エンパイア・アース」のプレスカンファレンス会場として選んだ場所は,秋葉原にあるインターネットカフェ「necca」。なかなか落ち着いた雰囲気で,招待された外人さん達も真っ昼間から酒を飲んでリラックスしておられるご様子だ。今回来日した2名の開発者スタッフは,あまりにも有名。ジョン・アレンソン氏は,幼い頃からのゲーム・マニア。ゲームデザイナーに必要なスキルを養うべく「エイジ・オブ・エンパイア」のリードデザイナーであるリック・グッドマンのもとで何年も経験を積み上げ,ついには「エンパイア・アース」のリードデザイナーの地位を獲得した人物である。 一方のライアン・ガイラー氏はもともとRTSゲームのプレイヤーとして名を馳せていたが,今回のエンパイア・アースの開発にあたり,オンラインゲーム部分のバランスの調整のためにテスティング・チームを先導するスタッフとして開発に貢献したことが知られている(余談だが,ライアンは"エイジ オブ エンパイア","Rise of Romeエクスパンション・キット"を始めとした,およそ1000本以上のオンラインゲームの評価を重ねてきた,まさにオンラインゲーム批評家のエキスパートである)。 プレス/流通など大勢の関係者で埋め尽くされた会場では,およそ30台ほど用意されたデモPCを前に,EEの全体的な流れと簡単な質疑応答が行われた。質疑の内容は「専用のコントローラは発売されないのか?」などといった興味深い質問から,「2Dから3Dポリゴンになった深い理由があるのか?」「第2次世界大戦の人物は実名で登場するのか?」などややトホホな質問などさまざまであったが,ジョンとライアン両氏はとてもフレンドリーに質問に答えていたぞ(筆者も歓談中ジョンにEEの感想などを聞かれたが,「ナノテク? あの時代はムズカシーよ〜」と冗談混じりに話してくれる,とっても気のいいオジサンでした)。 イベントの最後には,カプコンから今後のPCゲームの事業展開なども発表された。最近のカプコンはPCゲームの事業展開も積極的に行っていたが,ここへきてPCゲーム事業に本腰を入れるようだ。最近では,本イベントの主役であるEEを開発した「Sierra Studios」や,あのDiabloシリーズを開発した「Blizzard Entertainment」を始めとする,海外タイトルからの移植タイトルを頻繁に扱うようになった。そのほかにもforGamerに掲載された「Aliens vs. Predator2」や「ナスカーレーシング4」などの発売も予定されている
なお,カプコンが本格的にPC事業に参入することで一番気になるのは,やはりコンシューマタイトルからの移植に関することだろう。今回,発売予定日は未定ながら,「ディノクライシス2」,「ロックマンX5」などが移植タイトルの候補として挙げられていることが明らかになった。なかなか期待できそうだ。カプコン期待の新作タイトル(発売予定日) 海外タイトル ・「Aliens vs. Predator2 英語版」(2002年1月18日 デモ版は「こちら」) ・「NASCAR Racing 4 英語版」(2001年冬) ・「Starcraft廉価版 日本語版」(2001年冬) コンシューマタイトル ・「ディノクライシス2」(2001年冬) ・「ロックマンX5」(2001年冬)
実は今回の二人の来日は予定になく,EE販売元である株式会社カプコンも絶好のチャンスということで急遽催したイベントであったらしい。この当たりにもカプコンのPCゲーム事業に対する意気込みがうかがえる。カプコンは,自社で取り扱っているコンシューマタイトル以外にも国内で発売されているコンシューマタイトルのPCへの移植を予定するなど意欲を見せているので,今後の動向にますます目が離せなくなりそうだ。間違いなく世界中で売れるであろう「エンパイア・アース」。発売までのカウントダウンは始まっている。 発売まで待てないコアなユーザーは,マウスが壊れるまでデモ版で練習して,来たるべき英語版の発売まで腕を磨いてほしい。 |