World of WarCraftの方向性などについて

4G:

 話は変わって,ちょっとWorld of WarCraftについて質問してもよろしいですか?

ビル・ローパーBill:

 もちろん。

 


4G:

 World of WarCraftとWarcraft IIIは,世界感的に繋がっているとのことですけど,具体的にどのような形でそれを表現していくのでしょうか?


Bill:

 Warcraft IIIの物語の4年後という設定を基に,地名や都市名など,Warcraft IIIを遊んだプレイヤーにとって馴染みのある単語が登場してくるだろう。またオーク族のユニットで登場している"トーレン族"なども,主要種族として登場させるつもりだ。

 

4G:

 なるほど。
 そういえば,World of WarCraftはいわゆる多くのプレイヤーが一つの世界を共有して楽しむタイプのゲームですよね。一つの世界(サーバー)のプレイヤーの人数はどのくらいを想定されているのでしょうか?

Bill:

 今はまだなんとも言えない。
 というのも,我々は技術的な制限などで同時接続者人数を設定するつもりはないんだ。肝心なのは,遊ぶうえで一番適切な人数……つまり,"何人で遊べば一番面白いか"ということだと考えている。World of WarCraftが1000人で遊ぶのがいいのか,あるいは10000人で遊ぶのがいいのかは,年末に行うβテストなど参考に決定していくつもりだ

 

4G:

 なんともBlizzard社らしい考えといいますか,そういう方向から考えるのは素晴らしいですね。
 あと気になるのは,World of WarCraftのローカライズ戦略というか,いろいろな国の人が分け隔てなく遊べる,ゲーム的な工夫などはあるのでしょうか? 例えば,基本的なコミュニケーションをアイコンだけで出来るようにするとか,チャットの多言語サポートなどですけど。

Bill:

 もちろんその点は十分に考えていくつもりだが,こちらも現段階でハッキリしたことは言えないんだ。ただアイコンを分かりやすくして,アイテムの交換などが簡単にできたりなど,インタフェース的な部分については練り込んでいくつもりだよ

 

4G:

 そうですか。完成が非常に楽しみです。
 今日はどうもありがとうございました。

 非常に短時間だった今回のインタビュー。キーアサイン機能についての答えなど,個人的に少々納得のいかない部分もあったが,World of WarCraftの同時接続人数について「何人で遊べば一番面白いかが重要だ」と答えたり,随所にBlizzard社的な方向性を垣間見ることができた。看板タイトルであるWarcraftの今後の展開に期待したいところだ。
 ちなみにインタビューを終えたあと,「飛行機の時間が……」と言いながら足早に会場をあとにしたビル・ローパー氏。作品のプレゼンに会社の運営と,世界中を飛び回る彼の忙しさがうかがい知れる。

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