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ジャイアンツ シチズンカブト完全日本語版(β)
Text by トライゼット 西川善司
27th Mar.2001

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ゲームの基本ルール
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 "カブト"にはシングルプレイとマルチプレイの2種類が用意されているが,同じタイトルでありながら,そのゲーム性はかなり異なる。
 シングルプレイは3Dアクションアドベンチャー的な内容になっており,与えられたミッションをクリアしてシナリオを進めていくタイプ。人捜しあり,食い物探しあり,出会いあり,親子愛あり(ホント),恋愛あり(マジで),別れあり(マジだってば),レースあり(ゼンジ,ウソつかない)の幕末浪漫って感じのストーリー展開が,プレイヤーを熱くしてくれるはず。
 ところでシナリオは,メッカリン編,シーリーパー編,カブト編の3部で構成されていて,意外なことに(というか当然というべきか)メッカリン編から順番にクリアしていかないと,そのほかの種族のシナリオはプレイできないシステムとなっている。「俺はマルチプレイしかやらん!」と思っている人でも,基本的な操作感覚の修得に役立つので,一度はプレイしたほうがいい。

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 さて一方,マルチプレイのゲームモードは大きく分けて2種類。一つめは3Dゲームファンおなじみの「デスマッチ」。お互いを殺し合い,獲得チームスコアが高い種族が勝ちという単純明快なものだ。
 二つめは「キャプチャー・ザ・スマーティ」。これはQuakeシリーズなどでもお馴染みの,いわゆる"旗とり合戦"。両チームにはチームシンボルであるフラッグ・スマーティと呼ばれるキャラクターがおり,自軍陣地のフラッグ・スマーティを守りつつ,敵チームのフラッグ・スマーティを誘拐してくるのが目的となる。
 これだけではない。さらにマルチプレイでの各ゲームモードには,「通常」「フルベース」「ベースビルド」の3種類のいずれかのオプションを付けることができる。
 「通常」は「基地(ベース)を進化させる」という概念が存在しないゲームモード,「フルベース」は自軍基地が最終段階まで進化しきった状態でゲームが開始するモード,「ベースビルド」は自軍基地が最弱の状態からスタートし,基地を敵よりも早く進化させていくモードだ。実際のゲームでは,「デスマッチをフルベース設定で」「キャプチャー・ザ・スマーティをベースビルド設定で」……といった具合に,ゲームモードとオプションを組み合わせてプレイすることになるだろう。

"カブト"における基地とは
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 ここで「基地ってなにさ?」という疑問を持つ人もいるだろう。説明してないしね。
 Age of EmpiresシリーズのようなRTS(リアルタイムストラテジー)では,実質的に自軍施設で占領した土地を"基地"というようなことがあるが,"カブト"における「基地」はゲーム開始地点の領土をいう。そして"カブト"では,このゲーム開始地点以外に基地を作ることはできない。基地はフルベース設定では敵味方共に破壊不能だが,ベースビルド設定では相手の基地を破壊できるし,自軍基地は敵に破壊される可能性がある。
 そう,ベースビルド設定で敵に基地まで攻め込まれると逃げる場所がないため,勢力再建の成功率は非常に低いのである。「基地攻略こそが勝利への道」「基地の死守こそが負けない鉄則」といった感じなのだ。なお,逆に通常設定やフルベース設定では基地への侵攻は全くの無意味な行動となる(なにしろ破壊不能だし)。
 実はプレイヤー自身は,基地の建設をすることができない。惑星アイランドの原住生物「スマーティ」を連れてきて奴隷(の割にはマイライフをエンジョイしている陽気なヤツラ)として働かせて建設させなければならないのである。「ポピュラス・ザ・ビギニング」における「野人」みたいな存在だ。より多くのスマーティを連れてくればくるほど基地の建設はスムーズに進み,当然その進化も早くなる。しかもそのワールド内におけるスマーティの登場数は一定で増えることはないため,序盤は過酷なスマーティ争奪戦の様相を呈するのだ。

 さて,基地はどんなことをプレイヤーにもたらしてくれるかというと,一言でいうならば「より強力な兵器」ということになろうか。基地を最終段階まで進化させると「パーティハウス」という武器工房(実はスマーティにとってはその名の通りただの「飲み屋」なのだ)が建設できるようになり,ここで強力な自動砲台や乗り物などが製造できるようになるのだ。パーティハウスが完成した時点で,惑星アイランドのパワーバランスはにわかに動き始め,ゲームは終盤へと突入していく。
 まぁ好みは人それぞれあるだろうが,筆者個人としては"カブト"のマルチプレイをやるならば,展開がスリリングなベースビルド設定をお勧めしたい。

買ってカブトの緒を絞めよ
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 日本語版発売元のイマジニアでは,日本国内ユーザー向けの対戦ロビーの設置を予定していないので対戦の盛り上がりが心配されるところだが,シングルプレイでもこのゲームは十分楽しめる。
 でも,シングルプレイをクリアしてしまうと,対戦がしたくてうずうずしてしまうことだろう。筆者が確認した限りでは日本語β版と英語版製品版は対戦が可能だったので,どうしても腕試しがしたくなってしまったら,海外に設置されたInterplayのロビーサーバー(http://interplaygames.com/)を利用するといい。きっと強力な対戦相手とチームメイト(そして若干のイヤな対戦相手)に巡り会えるはずだ。
 そうそう,そうそう,この"カブト"というゲーム,久々のヘビー級ゲームタイトルなので,DOS/VmagazineやVwalker.com読者に多い,無駄に(失礼!)ハイスペックで構成されたベンチマークPCを持っているユーザーにもお勧めしたい。眠ったままのSSEとか3DNow!,ハードウェアT&L,Per Pixel Shader機能に「喝」を入れてやってはいかがかな?


■発売元:イマジニア
■価格: 8800円(2001年4月発売予定)
■問い合わせ先:イマジニア TEL 03-3343-8900
■動作環境:Windows 95/98/Me/2000,PentiumII/266MHz以上(PentiumII/350MHz以上推奨),メモリ64MB以上(128MB以上推奨),空きHDD容量700MB以上(1.2GB以上推奨)
■日本語版メッカリンデモ(104MB):http://www.4gamer.net/patch/demo/data/giants_jp.html
■日本語版シーリーパーデモ(102MB):http://www.4gamer.net/patch/demo/data/giants_sea.html

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