「Microsoft Zoo Tycoon」シリーズといえば,いまや動物園経営シムの代表的存在といえるタイトルだ。初代は2001年にリリースされ,以後恐竜や魚の育成が楽しめるユニークな拡張パックなども登場し,今日まで多くのファンに支持されてきた実績を持っている。
2004年11月11日にリリースされた最新作の「2」は,フル3Dとなったことに伴って,「来園者視点」でお客さんとして動物園を楽しんだり,「フォトサファリ視点」を使った写真撮影が可能になっている。これらの機能のおかげで動物園や動物達がより身近に感じられるようになった点は特筆に値するだろう。
ゲームモードは,出されるお題をクリアする"チャレンジ",クリアすることで新マップが登場する"キャンペーン",資金無制限の"フリー"の3種があり,プレイヤーの腕に応じたプレイが楽しめる。ちなみに前作では収支面で問題があることから作成不可能だったサファリパークなども,フリーを使えば楽々作成可能だ。運営を気にせずデザインだけをトコトン楽しめるフリーは,多くの人が待ち望んだ機能といえるだろう。
プレイヤーは30種類の動物,60種類の施設を駆使して理想の動物園を作成するが,前作と比較して使いやすくなったインタフェースは好印象だ。地形の造成などはペイントツールのような感覚で使え,地面の高低差や生態系の変更も楽々。動物ごとに必要なオリや植物なども一つにまとめられているので,悩むことなく展示場の作成ができるようになっている。これなら初心者でも展示場がさくさく作れるに違いない。
体験版はセーブ/ロードは不可,フリーモードで一つのマップのみが楽しめる。育成できる動物は,トラ,ラクダ,クジャク,トムソンガゼルの4種類で,設置できる施設はドリンクスタンド,ベンチ,テーブル,ゴミ箱など簡単なものばかり。それほど凝った動物園を作ることはできないが,ゲームの雰囲気を体験するには十分だろう。動物達のアクションは非常に多彩で,子供と戯れたり,ツメを研いだり,求愛行動を取ったりと,ボーッと眺めていてもかなり楽しめる。育成している動物達の幸せ度を高められれば出産などもあるので,ぜひとも繁殖にはチャレンジしてもらいたい。また快適な動物園を作るには飼育員やメンテナンス員などを配置する必要があるが,ゴミや餌の補給は自分でもできる(空になった餌場や汚れた動物の前でSpaceバーを押すだけ)ので,一度くらいは掃除や餌の補給をしてみよう。きっと動物園が身近に感じられるはずだ。
なお,プレイ中にZoopedia(日本語版では動物大百科)を開けば,デモ版に収録されていない動物の解説も見られるので,チェックしておこう。(Murayama)
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■2004.11.30 日本語版デモに差し換えました
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