Wildfire[英](Cat Daddy Games)

 山火事というのは,山のある国ならどこでも頭を悩ませている災害だ。誰しもテレビなどで一度くらいは目にしたことがあるだろう。我々一般人にとって疑問なのは,いったい山火事というのはどうやって鎮火しているのか? ということである。それを知るために,山に火を放ってみる前にぜひ試しておきたいのが,このゲーム「Wildfire」だ。

 本作は,山火事や森林火災の消火活動をテーマとしたリアルタイムストラテジー。同ジャンルの草分け的存在として,かの名作「ファイア・デパートメント」を思い出す人もいるだろう。あちらが主に建物の火災に挑む街の消防隊のゲームであるのに対し,本作Wildfireは,山や森の火災に挑む森林消防隊のゲーム。どうやら住み分けはバッチリのようである。

 ゲームには,"プレイチャレンジ"と"ランダムシナリオ"がある。"プレイチャレンジ"はいわゆるシナリオモードで,用意された数々のレベルに挑戦する。難度やシチュエーション別にさまざまなマップが用意されており,目的や条件も異なる。一方の"ランダムシナリオ"は,その名のとおりランダムなシチュエーションでゲームを楽しめる。できるだけ早く鎮火して得点を競うモードだ。
 ゲームシステムは標準的なRTSで,ベースキャンプから消火隊員や特殊車両などのユニットを生産(?)し,操作して鎮火活動にあたる。マップ上の炎は放っておくと当然燃え広がり,だんだん手に負えなくなっていく。逃げ遅れた人を炎の中から救出するのも,消火と同様に大切な任務だ。
 プレイにあたってまず覚えておきたいのが,"攻撃"に相当する消火活動を範囲指定で行う点。まずユニットが消火を行う起点を決め,どの方向にどの範囲まで進むかを設定すると,隊員達はせっせとその方向に向かって消火活動を開始する。各ユニットには体力と貯水量があり,火の中で無茶をさせると体力が減り最悪死に至る。またユニットによっては,水や消火剤がなくなると消火活動ができなくなる。

 本作が独特なのは(比較対象はファイア・デパートメントしかないが),舞台である山や森は大変広大であり,しかも徒歩の隊員では山あり谷ありの地形は移動が困難ということだ。とくに難度の高いレベルでは,マップ全体に火の手が広がっており,しかもあちこちに救助を待つ人がいたりして途方に暮れる。
 また森林火災では,炎の拡大を防ぐために周囲の木々を伐採するなどの手を打ったり,ヘリが緊急着陸できるよう即席ヘリポートをこしらえたりするという活動も必要になる。ただ火を消せばいいというわけではないあたりが,実に面白い部分だ。

 本デモは1時間限定の製品版トライアル。つまり,製品版と同等の内容を最初から楽しめる。遊んでみて気に入ったなら,オンラインでライセンスを購入して限定解除すれば,以後は時間を気にせず無制限に楽しめるという仕組みだ。お値段は2000円ちょっとなので,割と気軽に購入できるのではなかろうか。なかなかの良作である。
 またオマケだが,本作は米国森林保護局のシンボルである熊のキャラクター"Smokey Bear"のライセンスを取得しているらしく,Smokeyにまつわる話やイラストなどを収録している。余裕のある人は見てみるといいだろう。ちなみにこのキャラクターは「山火事防止」のシンボルである。みんなも山火事には気をつけよう。(Kawamura)

 

キー操作

※基本操作はマウスで行います
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231MB

動作環境

不明

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