― 特集 ―

Text by 麻生 ちはや 
 ついに4月26日に実装された,「ラグナロクオンライン」(以下,RO)の最新アップデート「Intermission:Road to Future」。このアップデートでは,マップの追加や初心者フォローの強化など,ROのシステムに大きくメスが入るということで,実装"前"にはROの制作担当廣瀬氏にインタビュー(記事は「こちら」)を行い,これまで第1回,第2回に分けてお届けしてきた。
 今回は,実装"後"の特集として,大きく変化を遂げたROの世界を実際に歩いてみてそのディテールを綴ったので,多めに撮影したスクリーンショットと共に,ぜひ一読してほしい。

新たにアルベルタに配置されたNPC「クーニャン」。チャイナドレス姿の彼女に話しかけて1万ゼニーを支払えば,もうそこは龍之城だ
 従来のグローバルマップと同様に,龍之城行きの船も,港街アルベルタから出航する。これまでに追加された「アマツ」や「コンロン」と同じく,「龍之城」へキャラクターを送迎するための専用NPCが,アルベルタに配置されている。

 インタビューで廣瀬氏が話していたとおり,龍之城は全体に中国風のオブジェクトを散りばめた,古代中国をテーマにした新マップ。クラシカルな建物で統一された地上マップは,日本人プレイヤーにもどこか親しみを感じさせる作りだ。
 ちなみに地上マップには,マンティスや土精といった比較的弱いモンスターが出現する。1次職には厳しく,転職後のキャラクターであれば心配ない,という難度である。

蓮(はす)の池や東屋(あずまや)などが見られる,風情ある景色が特徴の城下町 書庫らしき建物内部にはアンティーク家具のような本棚がズラリと並んでいる 龍之城マップで最も人気があったのが,この太極拳らしき(?)武道を練習する集団。記念撮影をするプレイヤーが後を絶たない

 新ダンジョンの入り口は非常に分かりづらいので,最初にダンジョンを目指した人は戸惑っただろう。入り口は建物の裏側。建物をぐるっと回り込んでうっそうと茂る木立の中を見ると,ダンジョン入り口が見つかる。

 この新ダンジョンは3階層。実際にプレイしてみた感触では,モンスターの"湧き具合"はそれほど激しくなく,"中級〜上級者(レベル70台)の育成に最適"といったところだろうか。ソロプレイよりはパーティプレイ向け,少人数で適度な緊張感を保ってプレイするのがちょうどいい。
 出現する新モンスターは,「虎人」「ヒェグン」「小龍舞」「ミョグェ」などで,その属性は火や土などとさまざまだ。下層部には廣瀬氏が話していたようなアンデッドモンスターも現れるので,弓系の職業は銀矢を忘れずに持って行こう。
 インタビューで廣瀬氏に聞いた「毛糸をドロップするモンスター」は,どうやら小龍舞のようだ。毛糸を500個集めてキャップ1個を揃えれば,これまで入手の難しかった「毛糸の帽子」が手に入る。

ダンジョンの1層めには虎人,ホロン,グリズリーなどが出現する。竹林が茂っているため攻撃しづらいことも

ダンジョンの2層めは,細長い道が延々と続く場所だ。古代の彫刻と思しきものがそこかしこに埋まっている。獅子舞に似たモンスターが,毛糸をドロップする「小龍舞」 最下層には,"鉄扇を振り回すモンスター"といった個性のあるものが多い。2層と同様に狭い通路で構成される場所なので,小規模なパーティプレイというスタイルがいい

龍之城は,モンスターがドロップするアイテムも,そのモンスターと同様にユニークなものが多い

 本アップデートで龍之城の次に注目されていた,常夏の島「ジャワイ」。"結婚したキャラクターのための特別な場所"ということ以外,情報のなかった場所だ。
 アップデート実装直前のインタビューで,独身のキャラクターでも行けるが,"あくまで結婚式を挙げた「アノ頃」を思い出すための場所"ということは分かった。
「新婚時代の思い出」を購入すると,ウェディングドレスやタキシード姿になれる
 筆者が実際にジャワイを見て回ったところ,南国をイメージしたマップで,実にのんびりした場所だった(倦怠期を迎えたカップルには,ぜひとも訪問してもらいたい)。砂浜には,カップルの姿がチラホラ。どのカップルもチャットルームを立てて,二人だけの会話に浸っているのが目立つ。
 ちなみに実装直後は,ジャワイ見たさに多くのカップルが結婚式を挙げるという現象もあった。結婚式場となるプロンテラの大聖堂では,多い時で1時間に6組(!)の挙式が行われていたほどだ。

 ジャワイへ行くには,イズルードの船着場付近にいるNPCに話しかけて,10万ゼニーを支払うだけ。ゼニーが足りないと「結婚相手にお金を借りてね」などと言われてしまい,大変恥ずかしい思いをする。

浅瀬を渡ると見えてくる,小さな「ハートアイランド」 何をするわけでもなくノンビリ過ごす。たまにはこんなプレイも良いものだ

 ジャワイの観光スポットは主にホテルと酒場の二つ。ホテルの部屋は4種類で,利用料金は一律で一人1000ゼニーだが,お洒落なアンティーク風,カントリー風,シノワズリー風と,内装がすべて異なるのが見どころだ。どの部屋もダブルベッドを完備しているものの,部屋は貸し切りにならない(残念だ)。
 
部屋には先客がいることもあるので,くれぐれも邪魔しないように

 島の観光が終わったら,最後は酒場で二人の幸せを祈って一杯とシャレ込んでみるといい。
 ちなみにバーテンオススメのカクテルは,どれも不思議な味ばかりだ。飲むと天使風のエフェクトが出たり,「マズくて一口で吐き出してしまった」などのメッセージが現れたりする。なお,とあるカクテルを2杯続けて飲むと倒れてしまう(!)ので,くれぐれも飲みすぎないようご注意を。

酒場に入ると陽気なフラダンス(?)で,出迎えのサービスを受けられる カクテルを飲むと,ホワッと柔らかなエフェクトが現れた。6種類ほどのカクテルの中には,場合によっては戦闘不能になってしまう危険なものも!

 弓手職の故郷となる土地,フェイヨンマップも大幅にリニューアルされた。これまで割とあっさりしていた建物のグラフィックスがより細やかなつくりになり,以前からある道具屋,精錬場の位置も変更されている。
 また街のマップがグンと広がって,「酔っ払いおじいさん」「酒場のお嬢さん」といった新たなNPCと共に,長老の住む「中央宮」がフェイヨンに現れた。ここは,建物に入ろうとすると強制的に装備を外されてしまったりする場所だ(街のNPCは,長老に関する謎めいた発言がすることがある)。

 フェイヨンマップは,様変わりした街をブラつくだけでも楽しいので,上級者もたまには里帰りしてみてはいかがだろうか。

街のマップは以前よりかなり広くなった

 今回のアップデートでは,初心者修練場などもリニューアルされており,追加マップだけでなく,既存マップにも多くの手が入っているため,中〜高レベルプレイヤーにも見どころが多そうだ。

「ラグナロクオンライン」
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