2003年5月22日に発売された「プレトリアン ガリア戦記」は,古代ローマを舞台にした戦術級の3D RTS。世界的ヒットメーカーのPyro Studiosが制作を手掛けた,歴史ゲームファン注目タイトルである。 forGamer(以下,4G): Pyro Studiosといえば,コマンドスシリーズが非常に有名で,どうしても「第二次世界大戦」という印象が強いのですが,プレトリアンというローマを題材にした作品を作るキッカケなどは何かあるのですか? ジャビア・アレバロ氏(以下,アレバロ氏):4G: プレトリアンを制作するにあたって,最も注力したのはどの点ですか? また開発で苦労した点は? アレバロ氏:4G: 美しい3Dグラフィックスもプレトリアンの大きな特徴だと思いますが,3Dエンジンは新たに開発したものなんですか? アレバロ氏:4G: プレトリアンは戦術的な部分に特化したゲームシステムを搭載してますが,他社の同ジャンルの作品,「Myth」や「Total War」などは意識しましたか? アレバロ氏:4G: ゲーム中,歩兵が隊列を組んで戦う描写などを見て,個人的にはスタンリー・キューブリック監督の「スパルタカス」やリドリー・スコット監督の「グラデュエイター」などを連想しました。やはり映画などから受けるインスピレーションは大きいモノですか? アレバロ氏:4G: またゲーム中の描写といえば,部隊が森を移動するとき,鳥の群がいっせいに飛び立つ演出が非常に印象的だったのですが,これは映画などを参考にしてのことですか? 私は,東洋の兵法書として名高い「孫子」の一文(※注1)を思い出して,「もしかしたらPyro Studiosのスタッフは孫子を参考にしているのではないか」と思ったのですが(笑) ※注1 「鳥の起つは伏(ふく)なり,獣の駭(おどろ)くは覆(ふく)なり」 意味:鳥が飛び立つのは伏兵がいる証拠で,獣が驚いて走り出すのは敵の奇襲の兆候だ アレバロ氏:4G: 拡張パックや追加マップの予定については? アレバロ氏:4G: では最後に,日本のファンへ一言お願いします。 アレバロ氏:4G: ありがとうございました。 ######### 今回のインタビューで印象的だったのは,アレバロ氏が「世の中の事柄を単純に再現/表現するのが,ゲームなのではない」と語っていた点である。 こと"演出の細かさ"では,世界でもトップクラスのPyro Studios。しかしその数々の演出の中にも,そういった"ゲーム的な視点"がしっかりと織り込んであり,だからこそPyro Studiosが世界的ヒットメーカーであり得るのだと,今さらながらに実感した思いだ。 今後のPyro Studiosの作品(次はCommandos3かな?)にも注目していきたい。 |