| 読者へのメッセージ
最後に,読者へのメッセージをいただいた。以下に,そのメッセージを掲載する。
とにもかくにも,今は無料なんで,一度触ってみてください。
同時接続者数で韓国第2位,世界では第1位といわれているミューの実力がどれほどのものか,実際に試してほしい。コンシューマゲームに慣れた人には,ただのクリックゲームに見えるかもしれない。だったら,ほかのプレイヤーに,「何が面白いの?」と聞いてほしい。いろんな人に聞いてほしい。きっと,納得するから。
それでもクソゲーと思うようなら,PK(小島氏)に「つまんないぞ!」って言ってください。どんな意見にも耳を傾けますし,いいと思った改善案は,どんどん採用してきます。
ミューは,さまざまなメッセージをプレイヤーに投げかける作品です。
昼間は何やってる? 夜は何やってる? ある人は,昼は学生で,夜はミュティズン(ミュー市民)かもしれない。つまりリアルライフとバーチャルライフがある。そういうことを,プレイヤーに考えさせるゲームです。
私の伝えたいメッセージはたくさんありますが,まずは「新しいライフスタイルを見つけましょうよ」ということ。最終的なメッセージは,「死ぬな!」ってことです。
ミューで,自己発見してみてください。きっとあなたの中の何かが変わるはずです。
インタビューは渋谷にあるゲームオン社内で行っていたのだが,あまりに話が長くなったためため,途中で会議室が使えなくなり,その後は近くの喫茶店に移ってインタビューを続けたくらいである。
そのため,書ききれなかった話もいくつかある。ミューのグラフィックスは,今でも社長のキム・ナムジュ氏が大部分を描いているという話(韓国24位の企業なのに!),人気の裏GMの話も出た。
裏GMは,イベントでのみ登場する,悪役GM。プレイヤー達に絡んで悪態を付くのだ(別のゲーム会社のGMから,「GMがプレイヤーにそんな言葉遣いしちゃダメだ」とクレームが来たとか……)。
しかしプレイヤー達の反応は,非常に好意的だという。裏GMは,ツッコミなのだ。オビワンという名前のキャラクターが槍をもっていると,「閃光剣(某映画に登場するライトセーバーにそっくりな剣)使えよ」と言うし,変な名前のキャラクターを見れば,「オマエ,名前を入力するとき変換間違っただろう」と言う。
GMから積極的に話しかけるMMORPGというのも,やはり珍しい。つまり裏GMは,プレイヤー達に喋らせるきっかけ(仕組み)なのだ。
ミューにある,一見バカバカしい各種の仕組みは,すべて,小島氏によって計算されたもの。
まだまだ,隠された仕掛けがたくさんある。
いつの日か,ミューは本当に「事件」となるだろう。

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