ヒドゥン＆デンジャラス2 日本語版 攻略


　「ヒドゥン＆デンジャラス2」（以下，HD2）は，世界最高の特殊部隊SASとして，通常の兵士なら裸足で逃げ出すような過酷なミッションに挑まなければならない。それもたった4人のメンバーで，あらゆる状況に対応しなければならないわけで，人選と装備がかなり重要となってくる。そこで第1回は，出撃前のチーム編成と装備の選択について学んでいきたい。

　なんせ一番最初に，意味深だが具体的にはよく分からないパラメータを持った隊員と，なんの説明もない装備品を自分でチョイスしなければならない。マニュアルを熟読すればすべて書いてあるが，それでも分からないという人もいるだろう。そこで，ここではマニュアルにはない主観を交えながら各要素を紹介していく。
　まずは自分自身が望むプレイスタイルを把握しよう。とにかく正面からハデに戦いたいという人もいるだろうし，コソコソ慎重にいくほうが好きだという人もいるだろう。HD2は，どちらかというと後者の慎重派が適しており，スニークプレイに関してはゲーム中で独自の有効性を発揮できる。とくに"変装"という卑怯な手がいくつかのステージで使えるうえ，これが非常に便利なのだ。変装については次回以降の攻略で詳しく述べるが，とりあえずスニークプレイが役に立つことを念頭に置いてほしい。
　だがそれでも，一部のステージを除いては，武器に頼った強引な突破が不可能でもない。バリバリ戦闘派の人は体力が多くて装備品を大量に持ち運べるメンバーを中心に構成し，スパイ性を持つ隊員は最低一人いれば良い。逆にスニーク派の人は，何よりスパイ性を重視したメンバー編成を心がけてみよう。




　四つのゲーム難易度を大まかに解説すると，以下の通りになる。正直「初級」は簡単すぎるので，まったくの初心者でも「中級」からチャレンジしてもらいたい。逆にいうと，極端に簡単な「初級」があるので，誰がこのゲームを購入してもクリアできずに挫折する心配はないだろう。

　　　"初級"　何度でもセーブ可能，ダメージが小さい
　　　"中級"　何度でもセーブ可能
　　　"上級"　3回までセーブ可能
　　　"最上級"　セーブ不可能


　30名のSAS隊員を個性付けているのは，凛々しいお顔のグラフィックスと，この7種類の能力値だ。もちろん個人によって得手不得手があるので，4名の隊員で全能力をフォローしたいところ。能力値一覧も参考にしよう。

能力値一覧
体力 ヒットポイント。ゼロになると死ぬ。ほとんどのゲームに登場する超定番パラメータ。多少の個人差はあるが，どれだけ多くても急所を撃たれれば一発で死ぬのだから，体力の少ない隊員を嫌う必要はない。
強さ 　kgで表されることからも分かるように，単に装備をどれだけ持ち歩けるかというだけのパラメータ。だいたい基本装備だけで20kgぐらい軽く超えるので，プラスアルファの装備を持っていきたいなら，この数値の高い隊員が必要。
持久力 　走るとみるみる減少し，ゼロになると移動速度が遅くなる。荷物が重いほど減少も早まり，全力疾走やジャンプをすると激しく消耗する。また狙撃銃のスコープを覗いている間も減少し，ゼロになると呼吸が荒れて銃のブレが激しくなる。狙撃兵なら多いほうがいい。
射撃 　ほぼ全員にとって重要な基本能力。この数値が高いほど，あらゆる銃の射撃が上手ということになる。とくに精密な射撃能力を求められる狙撃兵にとっては，高くなければ話にならない能力だ。
スパイ性 　敵兵に変装すると，ゲーム中に表示されるパラメータの一番右のゲージが上昇を始める。ゲージがあるうちは，敵を欺くのに成功していることになる。スパイ性の高い隊員ほど，このゲージの上がりが早く，つまり変装名人というわけだ。
応急処置 　応急処置キットを使用したときの，体力の回復力に直接影響する。回復量に関係なく応急処置キットは消費するので，できるだけこの能力の高いものが治療を行なおう。とにかく医療要員は一人必ず連れて行きたい。
ピッキング 　一部の施錠された扉を，強引にこじ開ける能力。数値が高いほど，より素早く開錠できる。ピッキングで開けられる扉は決まっており，低くても開けられるので，必要不可欠な能力ではないかも。ただし，遅いと命取りになることがある。





　さてミッション前に，30名の精鋭SAS隊員の中から，任務に適した4人を選ばなければならないわけだが，初心者にとっては，ここからすでに面倒かもしれない。そもそも，先にどんな任務が待っているかなんて，始まってみないと分からないではないか。
　とりあえず，「自動選択」というボタンに頼ってしまうというのも一つの手だ。SAS隊員は全員優秀なので，チーム編成に失敗したからといって致命的に苦しむことは少ないだろう。

　しかしできることなら，厳選されたメンバーで挑みたいところ。どんなミッションが待っているか分からない以上，各分野のエキスパートを一人ずつ用意すべきである。最低限必要なスタッフは，以下の3人。

■狙撃
　"射撃"が直接影響する。また，"持久力"が高いほど呼吸が安定し，狙撃しやすくなる。初期値で射撃80％以上の者が3人いるが，彼らは軒並み持久力が低く，狙撃要員というよりは通常の戦闘要員に適している。狙撃要員としてオススメなのは"Douglas Lauer"か"Roger Hendry"だ。狙撃兵は，ほとんどの屋外ミッションで不可欠な戦力となる。

■スパイ
　当たり前だが"スパイ性"が圧倒的に重要。70％以上の能力を持つ者が6名いる。スパイが本領発揮する場合は単独行動が多いので，ほかの能力も高いに越したことはない。ピッキング，応急処置，強さが高いと便利。ただしスパイが本当に必要なステージは1-2，3-1，5-1など，かなり限定される。

■応急処置
　敵の攻撃を一発も食らわない自信があるなら不要。だが，恐らくは何十発と食らうことになるので，はっきりいって絶対必要である。とくに初心者は，初期値で85％の能力を持つ"Herbert（Doc）Bennett"か，82％の能力を持つ"Paul （Scouse） Tatnell"のどちらかを同行させよう。

　このほか，"強さ"の値が多い人員がいると，荷物の運搬係として役立つ。体力，強さ，射撃の三拍子が揃った"Siegfrid Hirsch" "Jan Kratochvil" "Roger Jenkins" "Thomas Wright"あたりが荷物持ち兼戦闘要員としてオススメだ。

　装備品はメンバー選択よりも面倒だが，「自動選択」に頼り切ってはいけない。とくに注意したいのがメインアーム（主武器）だ。各隊員の能力に合ったメインアームを自分自身でチョイスしよう。

【軽火器】

　特定のスパイミッションではナイフが無音兵器として役立つが，拳銃はサイドアームとしても使う機会があまりない。ライフル兵や機関銃兵はともかく，サブマシンガン兵は携行しなくても構わないだろう。
コルト1911 　何十年もアメリカで制式採用されていた，45口径（11.43ミリ）のセミオートマチックピストル。ド・ライルCCとマガジンを共用できるというメリットがあるので，ド・ライルCC専用のサイドアームか。
エンフィールド38 　英国の38口径リボルバー。軽量で扱いやすく，至近距離では悪くない殺傷力だが，相手の銃も拳銃でない限り勝ち目は薄い。距離のある敵との対決に用いるのは自殺行為だ。
パラベルムP08 　ドイツのセミオートピストル。万能の9ミリパラベラム拳銃弾を使用する高性能ピストルではある。しかし拳銃の性能差が生死を決めるほどの場面は，あまりないだろう。
ナイフ 　連合軍とドイツ軍のナイフがあるが，性能の違いはほとんど見られない。変装時に連合軍のナイフを持っていてもバレない。敵の背後でナイフを使うと，無音で暗殺が可能。

【中火器】

　戦場の主役が，ここに集まっている。ここで紹介しているのは，最初の"スノーボール作戦"に登場する火器のみ。後半はさらに使用可能兵器が増えていくのでお楽しみに。
カラビナー98K 　ドイツ軍の基幹小銃。ボルトアクションという機構のため，精度は高いが一発撃つたびに手動で排夾しなければならない。ドイツ兵を倒すと好きなだけ手に入るので，必要なときだけ拾って使うのも手だ。
カラビナー98K（照準器） 　光学スコープを装着した途端，98Kは優秀な狙撃ライフルとなる。装着されるのは5.61倍のスコープ。何より，予備弾薬が敵兵の死体からいくらでも手に入るのが嬉しい。敵兵がたまに持っているので，見つけたら拾って使おう。
エンフィールドMk4 　英国製，10発装填のライフル。この手のライフルは，精度も威力もあるが速射が利かない。絶対に外さないぞという一撃入魂の射撃が常に必要だ。
エンフィールドMk4（照準器） 　スコープを付けて狙撃銃にしたもの。スコープの倍率は3.78倍と頼りないが，10発装填できるので下手っぴな人には便利。すべての狙撃ライフルは，スコープを覗いていない状態では画面中央のクロス（照準）が表示されないので，要注意。
スプリングフィールド 　これも98Kやエンフィールドと同じ，ボルトアクションライフル。一度に複数の敵兵を相手にする乱戦や屋内戦では，ライフル兵を一番前に立たせてはいけない。
スプリングフィールド（照準器） 　最初から支給される唯一の狙撃ライフル。4.76倍スコープを装着している。性能的には申し分ないので，大事に使おう。スノーボール作戦の序場は，この1挺が主な戦力となる。
M1ガーランド 　アメリカ軍が開発した，実戦的な突撃用ライフル。セミオート機構で自動排夾されるので，それなりに速射できる。ただしボルトアクションライフルより精度が落ちるため，狙撃にはあまり採用されなかった。スコープなしのライフルの中ではオススメだ。
M1カービン 　一般的なライフルよりも短いカービン銃。軽量で取り回しもいいが，威力は低め。狙撃銃や軽機関銃をメインアームとする兵士の，サイドアームとして便利かも。
ド・ライルCC 　数多い第二次大戦ゲームの中でも，滅多に見ない珍しい銃。いわゆる無音兵器で，45口径の拳銃弾を消音射出する。コルト1911のマガジンを流用できる。普通の戦闘で使うには非力すぎるが，隠密行動では重宝する。
MP40 　ドイツのサブマシンガン。一発の威力はライフル弾より非力ながら，連射できるのが何より魅力。戦場で銃弾を大量に拾えるという，唯一の理由においてオススメの一品。ドイツ兵の登場しないミッションでは不要だろう。
ステンガン 　イギリスのサブマシンガン。最初から弾薬を大量支給されるので，全員に持たせてもいい。メンバー間で弾薬を共用できるというのは，長引く恐れがあるキャンペーンでは重要な要素の一つとなる。
ステンガン（消音機） 　消音器を装着したステンガン。殺傷力は普通のステンガンより低下する。隠密行動用で，支給数が少ないので大切に使いたい。なお，ド・ライルも消音機付きステンガンも，映画のサイレンサー付き銃のような完全無音ではないので注意。

【重火器】

　強力なライフル弾を連射できるのが，機関銃だ。ただし装置が大型で重いので，使用上で制限を受けることが多い。そのほか，バズーカなどもここの"重火器"に含まれる。
ブレンガン 　最初から支給される，イギリス軍の軽機関銃。重すぎるため伏せなければ射撃もリロードもできないが，強力な弾幕を張れる。ガイ・リッチーの某映画では，ヤク中の少女が腰だめで乱射していたのに……。
26ZB 　ブレンガンと同じ軽機関銃。やはり伏せないと使えない。最初は支給されないが，敵兵が落とした物を拾える。機関銃は重くてかさばるけど，いざというときのために頑張って持ち運ぼう。

【爆発物】

　戦場では，銃撃よりもむしろ爆発に気をつけるべきである。爆発そのものの衝撃，飛散する破片，発生する火災，そのすべてが多数の兵士の命を一斉に奪い取っていく。
手榴弾No.69 　接触信管タイプ。どこかに接触すると，ただちに爆発する。野戦で使用する。屋内で使うと大変なことになるので注意。
手榴弾No.36 　時限式の手榴弾。部屋の中に投げ込んだり，壁などに当てて曲がり角の向こう側の敵兵を始末できる。威力はNo.69より高い。
手榴弾39 　ドイツの有名な棒付き手榴弾。時限信管の遅延式で，壁などに当てて使える。敵兵から多数奪えるのが魅力。
爆弾 　時限式爆弾。戦車などのハードターゲットに，直接くっつけて使う。数十秒後に爆発。戦車を一撃で破壊するので，場合によってはバズーカより役に立つ。
ダイナマイト 　タイマーを搭載した時限爆弾。主に戦略的な任務に使用される。時間設定はミッションによって決まっており，プレイヤーが設定する必要はないようだ。必要なステージでは，だいたいどこかで拾える。

【その他装備品】

　兵器以外にも，任務に必要な装備は存在する。
コンパス 　所有していると，画面の左上にコンパスが表示される。持っていない隊員をアクティブにすると表示されない。当たり前のように全員に持たせたい。
大型応急処置キット 　持っていると応急処置が行なえる。何度か使用できるので，チームの治療要員に持たせておきたい。
応急処置キット 　持っていると応急処置が行なえる。だいたい一度の使用でなくなる。全員に持たせておきたい。
ワイアカッター 　持っていると，フェンスなどの金属線を切断できる。
双眼鏡 　持っていると，双眼鏡ボタン（デフォルトで"B"）を押すことで双眼鏡を使用できる。用途は言わずもがな，遠くを見るだけ。
バックパック 　これを装備しておけば，インベントリの"バックパック"のスペースにアイテムを収納できるようになる。使わない手はない。
カメラ 　特定の重要オブジェクトを写真に収める任務で使用する。それ以外ではまったく使わない。



　本作は全23ミッションで構成されるが，注意したいのはノーマッド作戦やリベレーター作戦などのロングキャンペーン。基本的には最初に選んだ装備とメンバーで最後まで戦うことになる。

ミッション内容
スノーボール作戦
（全4ミッション）		 　雪が降り積もるノルウェー。現地のレジスタンスと合流し，港付近の工場に潜入。敵の兵器に関する情報を強奪して脱出する。序盤だから簡単と思ったら，大間違いの手ごたえだ。途中には，単独でのスパイミッションも含まれる。
ノーマッド作戦
（全6ミッション）		 　北アフリカの砂漠が舞台。全6ミッションというロングキャンペーンなので，弾薬のやりくりに頭を悩ませる。ジープでの移動から始まり，戦車に爆撃機にと乗り物を存分に堪能できる。ラストには，前作のファンの夢をかなえる空中戦も！
シーウルフ作戦
（全1ミッション）		 　ノルウェーのフィヨルドに停泊するドイツ軍艦に，アクアラングを装着して海中から忍び込む。たった4人で2隻の敵艦を海に沈めてしまおうという，欲張りな作戦だ。ミッション自体は一つで完結する。
ストレンジャー作戦
（全2ミッション）		 　ビルマにて，日本軍と交戦する。雨が降り続く密林での調査ミッションと，掩蔽壕で要塞化された丘の攻略。どちらもマップデザインが従来の「ヒドゥン＆デンジャラス」と大きくかけ離れており新鮮な感じ。日本軍の兵器を多数入手できるだろう。
チャレンジャー作戦
（全2ミッション）		 　オーストリアの山奥にある，ドイツ軍に占領されたアドラー城へと潜入して機密情報を入手するという，ヘビーなスパイミッション。この男ばかりのシリーズ作品に，なんと女性キャラが重要人物として登場する。
オーバーロード作戦
（全2ミッション）		 　前半はフランス領の孤島に築かれた堅強なクーセン要塞に潜入して占拠する，ハードなミッション。後半はデモ版としてもリリースされた，ノルマンディー上陸作戦後のワンシーン。銀行で身動きの取れなくなった連合軍の救出に向かう。
リベレーター作戦
（全6ミッション）		 　最後のキャンペーンは，やはり長い全6ミッション構成。チェコスロバキアにて脱出しようとするドイツ軍高官を逮捕したり，決戦に向けて集結しつつある残存兵を襲撃したりと，戦争の最終段階ならではのミッションが待っている。

(C) 2003 Illusion Softworks. Illusion Softworks, the Illusion Softworks logo and Hidden and Dangerous are trademarks of Illusion Softworks. Gathering, the Gathering logo, Take 2 Interactive Software and the Take 2 logo are all trademarks of Take 2 Interactive Software. All other trademarks are properties of their respective owners. Developed by Illusion Softworks. Published by Gathering.