各項目の内容は以下の通り。
イギリス・フランス・オランダ・ドイツ・スペイン・ポルトガル・ロシアといった実際のヨーロッパの国々に,当時の新興勢力となるアメリカを加えた計8勢力。ユーラシア大陸から海を越えてアメリカ大陸へと進出していった国々が主で,「征服者」と呼ぶにふさわしい強さを備えているのが特徴だ。とはいえアメコンでのヨーロッパ系の勢力の強さは,征服というよりは,むしろ「防御力」の強さにあるといえるだろう。 すべての建物は内部から銃を連射可能で,中でも砦,要塞,防舎I,防舎Uといった強力な防御施設は,近づくことすら困難な強さ。序盤はこの防御力を背景に敵を退け,中盤以降から目覚ましい進化を見せる技術力(強力な銃兵,騎兵,大砲など)を使って攻勢に転じる……というのが,基本的な戦い方になる。 ヨーロッパ系の勢力は,内政が発展して技術のアップグレードが進むほどほど有利になっていく傾向があるので,前半戦では無駄に軍事に力を入れず,内政が滞ることのないように気を付けたい。もちろん,最低限の防御は固めたうえでの話だが。 防御のポイントとしては,鉱山の確保と防衛という部分に尽きるだろう。本拠地近くの鉱山なら普通の建物を利用しながら無理なく守れるものの,本拠地から遠い位置にある鉱山には,ある程度まとまった数の兵士を派遣しておくか,防舎などの防御施設を建設しておくしかない。とくに石炭は要となる資源なので,注意して敵の攻勢に対処していきたいところだ。 ちなみにロシア以外の7勢力は,細かい違いはたくさんあるものの,基本的にはほとんど同じ。まずは歴史やグラフィックの好みで選んでプレイするのがよいだろう。
中南米系勢力に含まれるのは,マヤ族・インカ族・アステカ族の3種。これらに共通する特徴をひと言で表わすとすれば,「銃兵も騎兵も一切存在しない」ということになるだろう。第1回めの連載で,敵の士気を崩壊させるには,銃撃や騎兵による攻撃が効果的であると解説したが,この両方が存在しないということは,即ち敵の士気をくじくことが相当に困難であるということ。敵を倒すには,正面から戦って打ち倒すしかない。 ただ中南米系の勢力には,短い時間で建設でき,しかも多数建設できる,「塔」という強力な防御施設が存在している。塔を使って拠点を築き,塔の射程圏内に敵をおびきよせて倒すというのが,中南米系勢力の基本的な戦略だといえるだろう。 銃兵を育成することはできないと書いたが,ランダムマップでは,銃兵を傭兵として買うことのできる中立勢力が存在していることがある。この場合は,出来るだけ銃兵を雇うようにしたい。そうすれば,銃兵が扱えないという弱点を補うことができるからだ。
北米大陸東海岸に住んでいたヒューロン族,イロコイ族,デラウェア族の3勢力と,北西部のアラスカ付近に住んでいたハイダ族(スー族とプエブロ族も地理的には北米で,共通する点もあるのだが,独特な点のほうが多いため別に解説する),それにスー族とプエブロ族を加えた計6勢力を解説していきたい。 北米系ネイティブの特徴は,まずその内政にある。町の住民が集めることのできる資源は木と食料のみで,鉱山を建設することができない。金は交易所から自動で入ってくる収入のみで,石・鉄・石炭を一切集められない点が大きな特徴だ。基本的に木と食料以外の資源は,交易所(いわゆる市場)でいろいろな資源を交換して手に入れることとなる。 ただ鉱山がないというのは,短所のようで実は長所だといえる。というのも,鉱山がないということは,守るべき地点がそれだけ減るということだからからである。北米系勢力にとって必要なマップ上の条件は,平地と林のみ。たとえ本拠地が破壊されても,町の住民が一人いればマップ上どこでも再興することができるのだ。 軍事面では,町の住民が弓矢を持っており,建物に火を放つことができる点が大きなメリット。北米系勢力は,すべてのユニットを戦闘に動員することができるという特性を持つのだ。また弓兵と銃兵を両方育成できるなど,バランス感覚にも優れた勢力といえるだろう。
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