Vラリー2 エキスパートエディション正式ライセンス版 
Text by UHAUHA 4th Oct.2000
数あるドライビングソフトの中でも非常に人気の高いラリー物。人気作の一つに「V-Rally」があるが,ついぞ最近,続編「Vラリー2 エキスパートエディション正式ライセンス版」(以下VR2)が,サイバーフロントから登場する。すでにプレステ版が発売になっているのでプレイした人もいるかもしれない。
登場する車種は,'99年のワールドラリーチャンピオンシップ(WRC)参加車16台と隠しカーが10台。そしてラリーソフトお馴染み(?)ともいえる12か国84コースが舞台となる。はっきり断定はできないが,コースは"雰囲気優先"のオリジナルコースだと思われる。
秀逸なアーケードゲーム
主なゲームモードは,3台のライバルと走り制限時間内にコースを走破する「Arcade」,Arcadeと同様だが制限時間はなく,トータルタイムで争う「V-Rally Trophy」,各国を転戦しポイントで争う「Championship」,そして「Time Trial」がある。やや簡略化されているとはいえ,各モードで車のセッティングをいじれるので,コースに見合ったセッティングが可能だ。
車の動きは「アーケードゲーム」という感じ。シミュレータという印象は薄い。滑るように走り出し,ステアを大きく切るとリアが簡単に流れ出す。それほど大きなカウンターも当てる必要もない。バンプがあれば激しく車体を揺らし,天候や路面の違いも,あまり感じられない……。なんとなくラジコンを走らせているイメージに近いだろうか。
というと「なーんだ」となるところだが,ゲームとして最大のメリット"スピード感"が強い。プレイして実に気持ちがよいのだ。気が付けば何度も何度もプレイしていたりする。
操作にそれほど気を使う必要もなく,ゲームに没頭できる。セガラリーと同じ「面白さ」なのかもしれない。いや,もっというなら,「Rally Mastersの絵柄でセガラリー2が遊べる」とでもいえばいいだろうか。
トラックエディタでコース作成にハマれ
VR2最大の特徴として,1画面で4人までの対戦プレイやオリジナルのコースを作れる「トラックエディタ」が挙げられる。トラックエディタでは,パネル(?)のようなパーツを使って,手軽にコースを作ることができるのだ。高低差や国,天候などを指定して,自分で作ったコースで対戦プレイをすることも可能だ。あまりにも大掛かりなコースを作ろうとすると難しいが,かなり面白い試みだと思う。
車のモデリングやエンジン音などに不満が残るところもあるが,不満点がないソフトは少ない。ゲームとして「面白い」と思えることを重要な要素として考えると,このVR2,素直にお勧めしたい。
コテコテのレーシングシミュレータもいいけれど,たまには気楽にプレイできるドライビングゲームもよいものだ。ちなみに「ここ」にムービーがあるので参考までに。
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