スワット3 クロース・クォーターズ・バトル 完全日本語版
サイバーフロントから発売中の「スワット3 クロース・クォーターズ・バトル 完全日本語版」（以下SWAT3）は，パッと見はQuakeやUnrealなどに代表されるFPS系ゲーム。しかしその実体は，"3Dタクティカルシミュレーション"なのだ。はるか昔「ポリスクエスト」に端を発したこれまでのSWATシリーズは，上空から見下ろした形の2D画面のシミュレーションゲームだった。しかし本作からは3D化することにより，現場の緊迫感を思い切り味わえる設計となっているというわけだ。先に断っておくが，このゲームは火器をドカドカ撃ちまくって，敵を倒しまくる類のゲームではない。プレイヤーはSWAT部隊のリーダーとして4名の部下を従え，籠城や強盗，テロといったさまざまな任務を解決していく。「警察」である以上，犯人はむやみに射殺してはならず，できるだけ生け捕りにする必要がある。事件の度に多数の生命を失わせる警察を，誰が応援するだろうか？ そう。SWAT3は，このテのゲームには珍しく「なるべく殺さない」ゲームなのだ。 現場はこのように進行する 
とか言われてもどんなゲーム進行なのか分からないだろうから，簡単に説明しよう。スクリーンショットも併せてご覧頂きたい。まずプリーフィングで現場の状況を把握する。大体把握できたら，装備や進入形態を決定する。そして，いざミッションへ。進入してからは行動はさらに慎重になる。扉や曲がり角など死角のあるポイントでは特殊カメラを使い，犯人がいれば催涙ガスなどを駆使し戦意を喪失させ，投降を促す。それすら不可能な状況では，閃光弾などを駆使して犯人の注意を逸らして強襲する……といった具合だ。 だが犯人側のAIも非常に良くできているので，こちらが裏をかかれてしまうこともしばしば。犯人や人質の位置など，現場の状況はゲームごとに変化するので，一度プレイしたミッションでも一筋縄ではクリアできない。 大人こそが楽しいPCゲーム 
気になるマルチプレイは，残念ながらこの製品単体ではサポートされていないのだが，「SWAT3 Elite Edition」をインストールすることによって可能になる（英語版アドオンの追加になるので，なにかあってもサイバーフロントに聞くようなことはせず，自己責任で行ってほしい）。ほかにも，追加ミッション，新キャラ，新ウェポン，MOD作成ツール（およびMOD）など多数がリリースされているので，SWAT3プレイヤーはぜひインストールしてほしい。こういったアドオンやMODの多さも，SWAT3の世界を広げ，盛り上げている要因の一つだ。とにかく緊張感があって，カッコよくて，ハマれるSWAT3…アクション派の人も，シミュレーション派の人も，特殊部隊好きの人も，一度プレイしてほしい秀作だ。これは"その気"にさせる一本なのである。撃ってればそれなりに楽しいゲーム，とにかく時間のかかるゲーム……PCゲームもいろいろあるが，このSWAT3やRainbow Sixシリーズ，Delta Forceシリーズなど「結構難しくてシビアだが，とにかくカッコよくて達成感がある」ゲームというのは，そう多くない。ぜひとも挑戦すべし。 
forGamer.netも，かつて「ここ」や「ここ」「ここ」などでSWAT3の追加ミッション，追加キャラクターなどの紹介をしているので，購入したらぜひ試してみてほしい。
|
