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リスク2 完全日本語版
Text by TAITAI
15th Oct.2000

世界的に有名なあの「RISK」を,PC上で再現


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「RISK」は,日本ではあまり馴染みないゲームだが,全世界で数百万セットを売り上げた不朽のクラシックボードゲームなのだ。プレイヤーは,六つの大陸からなる全世界の制覇を目指して,その戦略的な知恵を競い合う。それのPC版(の続編)が,このメディアクエスト「リスク2」(Link先は英語版情報)だ。
 世界的なセールスに成功したゲームだけあって,そのルールはいたってシンプルで簡単に理解できる。戦闘にも複雑なユニットなどは存在せず,ただ"兵力"としてカウントされるのみ。単純に兵数とサイコロの出目だけで,すべてが解決されていく。しかし,そのシンプルさの裏には,ダイナミックな戦略の醍醐味が十二分に詰め込まれているのだ。


PC化に伴ったルール変更が秀逸


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 この製品には,ボードゲーム版の「RISK」のルールをそのまま再現した「クラシック・リスク」と,PC化ならではのルールを追加/改良した「セイムタイム・リスク」の二つのゲームモードがある。 「クラシック・リスク」は従来通りに順番で行動を起こすターン制を採用したもので,「セイムタイム・リスク」は,文字通りすべてが「同時に」行動を起こすルールなのが大きな特徴。
 セイムタイム制は,従来の方式のままでは問題になるであろうネットワーク対戦時の順番待ちによるストレス増加なども見越したルール改良でもあり,単なる古典ゲームの移植ではない,スタッフの意気込みと熱意が感じられるものだ。「クラシック・リスク」は確かに素晴らしいゲームなのだが,多人数で行う場合の対戦ではゲーム時間が膨大になるだろうし,その"気軽に遊べない"という点だけで,ネットワーク対戦は厳しい評価をされていたであろう。
 単純にルールとしても一段階上に位置する「セイムタイム・リスク」は,そういう"ゲーム自体とは関係ない部分の快適さ"も向上させてくれる,素晴らしい追加要素だといえる。


あらゆる面で快適にプレイできる設計が○


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 ボードゲームをPC化したゲームで,ボード独自の雰囲気を失っていたりインタフェースに問題があるものなどが目立つ中,この「Risk2」は群を抜く完成度の高さを感じさせてくれる。
 チュートリアルやゲームモードの充実といった要素は当然のように備えられているのだが,なにより,そのプレイ感覚の快適さに満足感を憶えずにはいられない。PC化されたことにより,ボード特有の煩わしさが大幅に軽減しているだけではなく,PCゲームならではの「テンポの良さ」があるのだ。特にそれはシングルで顕著で,非常に気持ちよく遊ぶことができる。
 ウォーゲームファンはもちろん,少しでもボードゲームに興味がある人,落ち着いた雰囲気のゲームを楽しみたい人など,幅広いプレイヤーにお勧めできる良作だと断言しよう。


■発売元:メディアクエスト
■価格: 7800円(2000年内発売予定)
■問い合わせ先:メディアクエスト
  TEL03-5805-3629
■動作環境:Windows 95/98,Pentium/166MHz以上(MMX Pentium/233MHz以上推奨),メモリ32MB以上(64MB以上推奨),空きHDD容量60MB以上(200MB以上推奨)
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