Back
コマンド・アンド・コンカー レッド・アラート2
Text by TAITAI
7th Dec.2000

クリックすると拡大します 全世界期待のシリーズ最新作が満を持して登場
 今回エレクトロニック・アーツ・スクウェアから発売された「コマンド・アンド・コンカー レッド・アラート2」(以下RA2)は,往年の名作Warcraft2などと共に現在のリアルタイムストラテジー(RTS)人気の基盤を作り上げた傑作"Command&Conquerシリーズ"の最新作である。文句なしの期待作だ。
 Command&Conquerは,それまでの常識をうち破るリアルタイム制ならではのスリリングかつスピーディな展開と,ユニットの細やかな挙動や演出,そしてなにより遊びやすさを追求したシステム面の作り込みにより,世界中のファンを魅了してきたPCゲーム界の金字塔的な作品だ。日本でこそ爆発的な売れ行きは記録しなかったが,世界的にはミリオンセラーを記録しているほどの大人気シリーズ。かくいう筆者TAITAIも,ネット対戦こそやり込みはしなかったが(当時,まだ自分はネット環境が揃っていなかった),Command&Conquerの面白さと斬新さに心奪われた一人である。

クリックすると拡大します クリックすると拡大します  基本的なシステムは,今となってはオーソドックスな,資源の回収 > 生産 > 戦闘のサイクルで進行するRTSゲーム。同タイプのゲームであるStarcraftやAge of Empiresに親しんでいるプレイヤーならば,違和感なくプレイできるだろう。
 ゲーム自体は,ほかのRTSゲームと比べると爽快さと派手さを重視した作りとなっており,登場する兵器も個性的だ。お約束(?)の核ミサイルなど,Super Weaponと呼ばれる最終兵器もあり,息もつかせぬスリリングかつ派手なゲーム展開を,プレイヤーに提供してくれる。
 キャンペーンの充実ぶりも特徴の一つで,気合いの入った実写ムービーと心憎い演出が,プレイヤーをゲームの世界観にグイグイと引き込んでくれる。前作でも登場した美人工作員ターニャなど,お馴染みのキャラクターも登場する。

クリックすると拡大します クリックすると拡大します 完成度の高さは,さすが"百万本"級
 今回の作品だが,システム面の完成度の高さは秀逸の一語に尽きる。前作であるRAの良いところを引き継ぎながら,ビジュアル面の向上と面白さを上乗せするための"工夫"が施され,その面白さに磨きがかかっているのだ。  特筆すべき新機能としては,ゲーム中に存在するほとんど全ての建物(大きなビルから小さな家,そして町中にある食品店に至るまで!)に,歩兵ユニットなどを駐留できるようになった点だろう。建物に入り,その中から攻撃できるようになったのだ。
 "防御面"重視ではあるが,非常に効率的な戦い方の一つといえる。対戦でどこまで使えるかは不明だが,いままで単なる飾りでしかなかった建築物が,ゲーム自体にも絡むようになったのは嬉しい要素だ。また,マルチプレイではアメリカとソビエトに加えて,韓国やフランスなど特徴あるいくつかの国も選択でき,シングルプレイにはないマルチ専用のユニットが登場する。このあたりは,Age of Empiresなどの影響といえなくもないが,良い要素は存分に取り入れて然るべきだろう。

 期待を裏切らない完成度を見せるRA2だが,一つだけ残念な点があった。これまでのシリーズと同様に"ダイレクト対戦"が出来ないことだ。Westwoodが提供する専用のサーバーに接続するか,Kaliなどのソフトウェアを使用しないといけないのは少しだけ面倒くさい。
■発売元:エレクトロニック・アーツ・スクウェア
■価格: 6980円
■問い合わせ先:エレクトロニック・アーツ・スクウェア
  TEL 03-5436-6499
■動作環境:Windows 95/98/Me,PentiumII/266MHz以上,メモリ64MB以上,空きHDD容量400MB以上
■各種ムービー:http://www.japan.ea.com/redalert/download.html
© 2000 Electronic Arts Inc. Command&Conquer Red Alert, Westwood Studios, the EA Games logo and Westwood Online are trademarks, registered trademarks or servicemarks of Electronic Arts. in the U.S. and/or other countries. All rights reserved. Westwood Studios and EA GAmes are Electronic Arts brands. All other trademarks are the properties of their respective owners.