●Preview#2:Stronghold

Text by TAITAI

StrategyなのかSimなのか

クリックすると拡大します  E3開催の前から噂だけは聞こえていた,GODの「Stronghold」。どんなゲームなのかというのは,E3速報の「ここ」を参考にしてもらいたい。様々な民衆の声を聞き入れながら城内を統治して税金を集め,そのお金を元に自分の居城を強化していくという"Sim的"な要素はStrongHoldの題材であり,なおかつ最も注目すべき売りとなる部分だ。

 プレイヤーは,税率と食料の供給量の二つのパラメータを適度に調整しながら,城下の領地内に住む民衆を上手くコントロールしていかなければならない。もちろん税率や食料のコントロールだけでなく,民衆を楽しませる,あるいは民衆を恐怖におとしいれる施設を建設するなど,Sim系お約束の要素は満載となっている様子。
 建設可能な施設の種類も豊富で,デモ画面をざっと確認しただけでも「馬屋」「薬屋」「教会」「工房」「紡績所」などを見てとることができた。
 また,StrongHoldの経済システムは細部にいたるまでリアルに作り込まれている。例えば,兵士が装備するためのレザーアーマーを作るときには,まず狩人が動物を殺して皮を剥ぎ,それをなめして一つの材料とする。さらにその皮を加工できるしかるべき施設まで運搬し,やっとそこでレーザーアーマーの生産が始まるといった具合。単に資源が消費されていくだけのものではない,より現実的な,それでいて面白味のある経済システムを用意している印象だ。"箱庭好き"なら間違いなく期待していいだろう。

日頃の準備の集大成,それが戦闘

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 先に述べた"Sim的"な内政部分は,完全なエコノミーゲームといえるかもしれないが,StrongHoldにおける経済の目的が,全て"城の防衛力の強化"にある点に注目してもらいたい。民衆がせっせと稼いだ血税で,兵士の武具を揃え,城を増築し,外部から侵入してくる敵に備えなければならない。

 戦闘は攻城戦がメインとなるが,ここでは各キャラクターを直接操作できなかった内政パートと違い,プレイヤーが兵士たちに細かい指示を与えることができる。自分で建設した城の特性に合わせて,より効率のいい戦力配置を行う必要があるのだ。どれほどの数のユニットが用意されているのかはまだ判明していないが,歩兵や弓兵のほかにも「移動式の投石車」や「固定式の投石機」「破城槌」などが登場し,面白いところでは士気を高めるための(といっていた)神父や,一糸もまとわずに逃げ込んだ裸の民衆などを画面上で確認できた。
 取れる戦術は,開発者が「歴史上実際に行われた戦闘をモチーフにした」というだけあり,かなり細かいところまで表現されているらしい。聞いたところによると,牛の死体を投石機で敵城の内側へと放り込み,疫病を流行らせて内部からの崩壊を図るなど,中世の攻城戦で実際に使われた戦術(?)がゲーム中に再現されているようだ。古代の攻城戦で,士気の低下を狙って,捕虜などの首を次々と敵城に投げ込んだ事実があるが,これも似たような戦法になる。しかし,戦闘に"疫病"という要素までも絡められているのは興味深い点だろう。

 中世の城を題材にしたゲームである「StrongHold」には,キャッスルシムとリアルタイムコンバットゲーム,二つの要素が同居している様子だ。また,この作品のゲームシステムを大雑把に解釈すれば,与えれた一定時間内に可能な限り城を強化し,その強化した城を以て迫る脅威を払いのける,ある種のパズル的な設計思想が見え隠れする(前回で触れたランキングシステムなどはその象徴だろう)。
 StrongHoldは,単なる箱庭ゲームでもなく,また単なるコンバットゲームでもない。独自の面白さを期待できる,注目すべきタイトルなのかもしれない。

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