Gun Metal

Preview#25:Gun Metal

Text by 奥谷海人

あの名作アニメを彷彿とさせるメカアクション

 イギリスを本拠にするRage Gamesの最新作「Gun Metal」は,高さ10mの2足歩行型ロボットを駆使して敵と戦う第3人称視点のアクションシューティングゲームである。面白いのは,このメカが自在に戦闘機へと変形することで,知っている人も多いであろう"超時空要塞マクロス"のアイデアを独自に味付けした内容になっていそうだ。

 ゲームの世界観については未発表だが,プレイヤーはこのメカの操縦士として,大きな軍隊の一員となって戦場に繰り出すことになるという。舞台となるのは太陽系外の惑星で,圧倒的な力を誇る敵の侵攻によって味方の陣営が陥落しそうなところまで追い詰められているというのがゲームの開始部分である。この形勢を逆転することのできる最後の希望が,プレイヤーが操る"トランスフォーマー"なのだ。
 メカは,歩いたり走ったり,ジェットパックを使って短時間浮遊したりできるが,大きなマップをジェット戦闘機になって飛び回るのも可能である。特に,メカが飛び跳ねると同時に戦闘機へとスムーズに変形していく様子は,ロボットアニメのファンなら必見の描写。画面写真を見ても分かるが,大型の飛行戦艦から歩兵まで,敵味方双方のユニットが入り乱れてのアクションが展開されるようだ。
 ミッションは,広大な屋外マップが25種類と結構豊富。プレイヤーキャラクター以外にも,さまざまな情報を与えてくれる複数のキャラクターが登場し,ゲームのストーリーを盛り上げることになる。

派手なグラフィック効果と爽快なアクションが満載

 残念ながら本作に関する情報はほとんど表に出てこないのだが,Mech Warriorのようなシミュレーション型のアクションゲームではなく,簡略化された操作とインタフェースによる手軽で爽快なアクションゲームのプレイになるようだ。メカであれ戦闘機であれ,チェインガンやレーザーガンなど複数の銃器に加え,マーベリックミサイルや誘導ミサイルなどのミサイル攻撃ができる模様。アクションゲームとしての工夫も随所に見られ,メカは両手に種類の異なる武器を持って攻撃することもできる。
 またインタフェースに燃料メーターがあるが,これはメカモードにおいてはシールドに相当するものとなる。つまり,戦闘機の状態では時間毎に一定量が消費されるのに対し,メカの状態では攻撃を受けたときのみシールドが消費されることとなり,歩行移動なら燃料が消費されることはないようだ。製品版でどうなるかはまだ分からないが,戦闘機ではぐんぐんと燃料が減ってしまうので,このメーターが低くなればメカとして戦うしか選択肢がなくなってしまうということになるだろう。。
 グラフィックス技術は秀逸で,派手な爆発効果や煙などのパーティクルエフェクトが満載されているし,水面の照り返しなどの表現もあるのがイマ風だ。登場するユニットも大きいものが多く,かなり"魅せる"ゲームであるといえるだろう。爆発によって地形が変化し,大きな岩をミサイルで木っ端微塵にすることもできるし,敵の歩兵も粉砕されるような描写も見られる。また,建物が部分的に崩壊したり森の木が燃えたりなぎ倒されたりと,環境とのインタラクションも豊富に用意されているのだ。

 発売は,Xbox版が第1四半期に予定されており,その5か月後にはPC版が発売されることになるとRageの広報担当は語っていた。つまり,今からちょうど1年後くらいのリリースを見込んでいるようだ。オンラインモードでも爽快なアクションが期待できるし,今から楽しみな作品だといえる。なおここで紹介している画面写真も,すべてXbox版から撮られたものであることをご了承いただきたい。