Railroad Tycoon 3(Take-Two Interactive)

 「Railroad Tycoon」シリーズは,1990年の初代発売以来,鉄道経営シミュレーションの傑作として箱庭型シミュレーションシーンで絶大な人気を誇り続けるタイトル。1998年にリリースされた「Railroad Tycoon 2」でその名声を確固たるものとした本シリーズだが,ついに最新作となる「Railroad Tycoon 3」(以下,RT3)が登場。今回,ファン待望のプレイアブルデモがリリースされたので紹介しよう。なお,北米では2003年10月27日に,欧州では10月31日に製品版が発売されている。

 まずはRailroad Tycoonシリーズの基本的なゲーム内容を説明しておこう。
 本作ではプレイヤーは輸送会社の社長となり,鉄道を中心とした輸送手段を用いて,資源や人を産業施設や街に運搬する。そして街を大きく発展させつつ利益を確保し,最終的には"鉄道王"を目指すというものだ。
 アメリカ大陸やヨーロッパなどの広い範囲を舞台とする本作には,もちろんライバル会社も存在する。RT3は,駅や路線の配置に頭を悩ませたり輸送する資源を吟味したりしてプレイする,戦略的要素を含んだ箱庭ゲームといえるだろう。
 最新作となるRT3では,シリーズ初となるフル3Dグラフィックスを採用。視点移動を自由自在にして箱庭ゲームとしての視覚効果部分を強化,さらに画面インタフェース周りの操作性の向上,経済システムの見直しなど,内容的には前作のファインチューン版といった感じだ。

 本デモ版には,イタリアを舞台にしたチュートリアル,シングルプレイヤーモード(二つのシナリオ,もちろんSandboxもアリ),および本作シリーズでお馴染みのゲームエディタのプレビュー版が収録されている(かなり豪華な内容である)。

 ゲームの進め方や経済システムの基本は完全に前作を踏襲しており,プレイヤーはまずは会社を設立し,その後拠点となる二つの街を決定して路線を接続する(都市名の上にある星マークの数を基準に,できるだけ大都市同士を結ぶのがポイント)。駅を設置すればすぐに貨物車の運行が始まり,次々と資源の輸送が始まる(ちなみに今作では,列車さえ走らせてしまえば,その駅付近で生産される物資の中から最も高額で取り引きできるものが自動的に運搬対象となる)。
 DirectX 8.1対応ながらも,リアルタイムに変化する昼夜の情景や雨や雷といった自然現象の中を自らの列車が疾駆する様子は美しく,本作のジオラマ的な魅力は健在。ただ3Dになった分,マップ上のカーソル操作の冗長さは否めず,線路などのオブジェクトの施設が若干もたつくあたりが少し残念だ。

 とはいえ,刻々と変化する経営状況のコントロールやライバル社とのやりとりはやはり面白く,このデモ版だけで数時間みっちりと遊べるだろう。シリーズ伝統のカントリー風のBGMを聴きつつ,さらにどこかのメーカーから日本語版が発売されることを期待しつつ,楽しんでみてほしい。(Gueed)


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