「フーリガン」や「ビキニカラテ」などの話題性の高い(?)タイトルを海外から選りすぐって国内で販売し,すっかり"変わりダネタイトル専門メーカー"として定着した感のあるマイクロマウス。そんな同社がシリーズを通して目をつけているのが,クライムアクション「ポスタル」シリーズだ。 クライム(犯罪)アクションとひと口にいっても,ポスタルシリーズのゲーム性は,同ジャンルで世界的に有名なGTAシリーズ(Grand Theft Auto)とは若干異なる。残虐描写とストーリー性,そして雰囲気がほど良くミックスされたGTAシリーズに対して,ポスタルは残虐描写部分に重点を置き,人間の考えうる蛮行・奇行をピュアに体験できるようにデザインされているのだ。今回登場したデモ版でも,Unreal2エンジンで描かれる美麗なグラフィックスと共に,その魅力をタップリと体感できる。 本作の舞台はアメリカ・アリゾナ州のとある田舎町。プレイヤーは,この何の変哲もない町の住人「ポスタル・デュード」として日常生活を送るのだ。 本デモ版には,製品版では19用意されたErrand(用事:ミッションみたいなもの)の内,「ミルクを入手する」という1Errandが収録されている。 これは単純に"ただミルクを買うだけ"のミッション。しかし道中にはフラフラ遊び歩く若者やムカつく警官が闊歩し,スーパーに着いてみればレジには長蛇の列……。そしてイラつく主人公(プレイヤー)は,気が付くと手にショットガンを握っていた……,といった具合に(?)物語は進行。要するに"さぁ暴れてください"というわけだ。 プレイヤーの武器は,前述のスコップやショットガンなどの銃器,ちょっと変わったところでは,組み合わせて使う"マッチとガソリンタンク"などがある。それらを駆使し,素っ頓狂な悲鳴をあげて逃げ回る一般市民に追いすがり,蹴り倒し,銃弾を浴びせ,挙句の果てにはガソリンをぶっかけてマッチを擦る(燃やす)のだ。なかでも,開始直後に手に入るスコップがオススメ。左クリックのプライマリ動作だと,人を数回殴っただけで首だけが"ストーン"と落ちるので(物騒な表現だが)非常に爽快だ。 また"ドアは手で開けるよりEキーで蹴破ったほうが早い"など,細かいところにこだわっている点も見逃せない。主人公には"自爆"まで用意されており,Kキーを押すと急に手榴弾を口のに咥えてドカン! である。開発陣は本当に"ポスタルしてる"(狂っている)のだろう。 本デモ版には制限時間が設けられており,プレイ開始から7分が経過すると,一定時間ごとに"This Demo has timed out"というメッセージ表示されてプレイが中断される仕組みになっている。その場合は一度Escキーでゲームメニューを呼び出して"Resume Game"を選択することで,引き続きプレイが可能になる。 ……というわけで,かなり開き直った残虐描写が魅力であり,そのためにそこかしこで物議を醸している本作。くれぐれも暴れるのはゲームの中だけに留めておいてほしい。(Gueed)
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