ロシアの1C Companyの「Perimeter」は,テラフォーミングをテーマとしたSFモノの3D RTS。テラフォーミングとは,よその惑星や衛星を技術的に地球環境化して,入植可能な状態にすることをいう。現在,どこかで火星と金星のテラフォーミングの研究(ほとんど夢物語だが)が進められているほか,SF小説などで好んで扱われる題材だ。
本作は毎秒100万ポリゴン操作可能という3Dエンジンで開発されており,おかげでとんでもなく重いゲームに仕上がっている。編集部のアスロンXP2800&FX5950というPCでも,それはもうカクカクして大変だったほどだ。
惑星開発と入植がテーマということで,同じくフロンティアを求める他文明や,その星の原生生物などが敵勢力として登場する。敵種族の場合は自分と同じような施設群を建設しているのでこれを破壊し,原生生物は巣を破壊しなければならない。
デモ版ではチュートリアルとキャンペーンの一部,シングルプレイ用の2マップを収録している。さて,本作は体裁は標準的なRTSであるものの,ルールがわりと特殊。チュートリアルをプレイしただけでは理解し切れない部分もあるだろうから,ここで基本的な部分を説明していこう。
まずは中心となる"Frame"という建物と,一般的なRTSの"労働者"にあたるユニットを5体ほど与えられる。これは"Brigadier"または"Build Master"という形態をとっており,Frameでいつでもチェンジ可能だ。"Brigadier"はテラフォーミングの主役で,整地して資源を採集する機械。一方の"Build Master"は,施設の建築と修理を行う。
それでは整地を行ってみよう。画面左端,ミニマップの上にある三重丸のアイコンを押してみる。するとメイン画面に同じような三重丸カーソルが表示されるので,荒れ地を範囲指定してみよう。"Brigadier"から黒くて小さいマシンが大量に飛び出し,指定したエリアをさっそく整地し始める。
"Brigadier"または"Build Master"の管理画面は,三個並んだエリアの整地指定アイコンの右,やはり三個並んだアイコンの一番左を選択すると表示される。
お次は,この三個並んだアイコンの真ん中をクリックしてみよう。建設可能な施設群が表示される。このうち一番左上の,"Energy Core"(Generator)を建ててみる。これはFrameからのエネルギーを外部に供給するもので,ほかの施設は基本的に稼動中のEnergy Core周辺にしか建てられない。
なお,Energy CoreからEnergy Coreへの送電は行えない。これは"Transmitter"という施設が行えるので,自分の領地を拡大したい場合は,TransmitterとEnergy Coreを上手につないでいく。また重要な機能として,Energy Coreはシールドを発生されられる。このへんはチュートリアル参照。
お次は兵器開発のための,各種"Lab"。これはレーザーラボを作ればレーザー兵器が,ロケットラボならロケット兵器が使用可能になるというもの。各ラボはアップグレードが可能だ。はい説明終わり。
続いて各種"Plant"。これは兵器ユニットを生産するための施設だ。そして本作は兵器ユニットの扱いがまた変わっているので,少し覚えなければならない。
ユニットにはロケット兵器やレーザー兵器,飛行兵器などが存在するが,基本的にすべての兵器はナノソルジャーが"トランスフォーム"(変形)することで使用可能になる。
例えば飛行ユニットに変形して敵地に乗り込み,そこでロケット兵器に変形して敵の基地を破壊する,といった戦術が行えるのだ。ナノ兵士には"ソルジャー" "オフィサー" "テクニシャン"がおり,飛行ユニット1機に変形するにはソルジャー5人とオフィサー4人が必要,というような条件が存在する。
部隊数を増やすには,"Command Center"という施設を増やしていけばよい。
お次は固定兵器について。施設群の右のアイコンをクリックすると,各種固定兵器アイコンが表示される。これらは対応したラボがあれば建設可能になる。ハッキリいって敵の侵攻はメチャメチャ早いので,これら固定兵器は早めに用意しておきたい。
……とまぁ説明すると難しそうだが,実際かなり難しい本作。トランスフォームするナノ兵士や,シールドを駆使した独特の戦闘を体験してほしい。(Kawamura)
■2004.5.24 マルチプレイデモ追加
マルチプレイ専用デモでは,LAN対戦モードとオンライン対戦モードのほか,シングルプレイデモと同様のチュートリアルを収録している。対戦は同時に4人まで参加可能で,AI操作のチームを追加することもできる。収録ステージはどうやら"FISH"だけで,勢力は"Empire"か"Exodus"を選択可能。
オンラインはIP直打ちしかサポートしていないので,対戦相手を探すならGameSpyArcadeを使用したほうが良さそう。しかし覗いてみた限りでは,ロビーには一人しかいなかった。確実に遊びたかったら,友達を誘うしかないかも。AI相手に一人でも遊べるが,それならシングルプレイデモのスカーミッシュモードをオススメする。(Kawamura)
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