Lords of EverQuest ［英：シングルプレイ専用］
（Sony Online Entertainment）

　欧米での2003年12月1日の発売に向け，すでに3本のマルチプレイデモがリリースされている"RTS版"EverQuest「Lords of EverQuest」のシングルプレイデモが登場。
　400MB強という巨大なファイルサイズにもかかわらず"ログインできない" "ホストが見当たらない"とやたらとプレイヤーを辟易させたマルチデモだったが，今回のデモはシングル専用。対人戦でのデモプレイに二の足を踏んでいたプレイヤーも，ぜひチェックしてほしい一本だ（マルチプレイ専用デモの紹介記事は「こちら」）。

　今回リリースされたシングルプレイデモでは，本作に登場する三つのfaction（Shadowrealm/Elddar Alliance/Down Brotherhood）のうち，Down Brotherhoodが使用できる。プレイヤーは同faction内の1種族であるDwarfのPaladin「Lord Hvigar」を操り，Shadowrealmと勢力争いを繰り広げることになる。

　SOEの公式発表では，本作のシングルプレイモードは36のマップをプレイ時間およそ70時間強かけてめぐるという，RTSとしては特大のボリュームが用意されているとのこと。デモ版をプレイすると分かるが，基本的にはリアルタイムレンダリングによるムービーと戦闘とを交互に繰り返す形となっており，EverQuestならではの種族間，faction間のやりとりを楽しみながらキャンペーンを進めていくという，シンプルな作りになっている。

　実際のゲームプレイはというと，シングルプレイにおいてもキャラクターの成長部分がキモとなっているようで，Lordを中心とした主要ユニットグループを編成して，いかにそのグループに経験値を稼がせるかというのを考えつつプレイするのが面白い。
　この要素は"次のミッションへ移るときには，数体のユニットしか引き継げない"という縛りによってさらに強化されており，最前線で無理やり研磨した贔屓のユニットが死んでしまったときなどは即座にミッションリスタートボタンを押させるという感じで，プレイヤーをうまく惹きつける。
　またやはり舞台がNorrathというのはファンにとっては心地良く，会話に知っている地名（本デモ版ではRivervaleが頻出する）が出てくるだけで，違和感なくストーリーへ没入していける。

　本デモ版には，プレイ時間にして1〜2時間程度の製品版の序盤2ミッションが収録されている。序盤なので扱えるユニットはBarbarian WarriorやDwarf Clericなどの数種類に限られいるのが，ちと寂しい。また正直，ストーリー部分は少しでもEQをかじった人でなければ楽しくないかもしれない。マルチは別として，シングルプレイは既存のEQファン向けと考えたほうがよさそうだ。（Gueed）

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