The Entente:World War I Battlefields 完全日本語版(MYSTIX STUDIOS)

 ロシアの大手パブリッシャーBuka Entertainment社が贈る「The Entente:World War I Battlefields」は,1914年〜1918年までの第一次世界大戦をモチーフにした歴史RTS。プレイヤーは,オーストリア(ハンガリー帝国),イギリス,フランス,ドイツ,ロシアの5か国の中から一つを選び,史実に基づいたさまざまな戦いに挑んでいくことになる。

 本作の特徴だが,まず大量のユニット同士の激突描写で有名な,「コサックス」のゲームエンジンを使用している点が大きなポイントだろう。そのため操作方法やゲームルールなど基本的なゲームシステム自体は,コサックスのゲームシステムがほぼそのまま流用されており,実際にプレイした感覚もコサックスを遊んでいるそれとほとんど同じ。プレイヤーは,"町の中心"と"家"を軸にして内政を拡大していき,食料や木材,金,鉄,石油などといった資源を集めながら,歩兵や戦車などを生産して軍備を増強していかなければならない。登場する数々の新兵器を背景に「大量虐殺」が一つのキーワードともなった,第一次世界大戦の戦闘模様を過不足無く表現している点も非常に好感触で,ヒストリカルな側面をふと思い出させてくれる部分は,十分に評価したい要素だろう。砲弾や銃撃で一瞬で壊滅してしまう歩兵隊の散り様を見ていると,そういった"歴史的部分"を肌で感じることができる。
 さて,一言で済ますと"コサックスの第一次世界大戦版"だといえる本作だが,ユニークなゲームシステムもいくつか用意されている。中でも面白いのが,機能をアクティブにしておくと資源採集や施設の建設,ユニットの生産などが半ば自動で行われる,「経済顧問」と「軍事顧問」と呼ばれるシステムだ。放っておくだけでも勝手に内政や軍備が拡張されていくのは非常に便利。大量に生産されるユニットの管理だけでも膨大な作業量を求められる本作だけに,細かい内政操作などの煩わしい作業を行わないで済むのは喜ばしい限り。経済顧問,軍事顧問の両機能は,右下のメニューにオン/オフのボタンが用意されているので,この手のゲームは不慣れだという人は,まずこれらの機能をアクティブにしておくことをお勧めしたい。

 ファイルサイズは322MBと大きめの本体験版だが,ロシア,イギリス,ドイツの立場で描かれる三つシングルミッションを楽しめるという,なかなかにボリュームのある内容。第一次世界大戦に興味がある人は,ぜひダウンロードしてみるとよいだろう。(TAITAI)

キー操作

  • メニュー Escキー
  • ミッション概要 F1キー
  • オブジェクト半透明 F2キー
  • クイックセーブ F5キー
  • クイックロード F6キー
  • 画面内ユニット全選択 A
  • ミニマップ表示/非表示 M
  • 軍団指定 Ctrl+1〜9キー
  • 軍団選択 1〜9キー
  • 選択したオブジェクトへジャンプ Spaceバー
公式サイト 322MB
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