かつて第二次世界大戦RTS「Desert Rats vs. Afrika Korps」を開発した,Digital Realityの最新作「D-DAY」。タイトルから分かるように,前作は北アフリカ戦線,今回はヨーロッパが作品の舞台となっている。
本デモ版では,シングル用の1シナリオ"The Longest Day",マルチプレイ用の1マップ"House to House",さらに"Extra"の中からいくつかの機能を収録。マルチプレイは,ローカル対戦対応のほか,ゲーム中からロビーサーバーに接続可能。"Extra"では,登場ユニットの詳細を閲覧できるエンサイクロペディア,ノルマンディ上陸作戦の実録映像やインタビューなど,ゲームとは直接関係のない映像資料的なモードを収録している。デモ版でこのような機能を堪能できるというのは珍しいので,こちらもぜひチェックしてもらいたい。
シングルシナリオ"The Longest Day"は,アメリカ軍によるオマハビーチの上陸作戦を再現したステージ。揚陸艇から砂浜へと降り立った兵士達および戦車を指揮して,ドイツ軍のトーチカや基地を制圧していく。映画「プライベートライアン」やFPS「メダル・オブ・オナー」の壮絶なビーチ上陸シーンに見慣れてしまった人は,本作の控えめな演出に拍子抜けすることだろう。そのへんは,あまり期待しないほうがいい。
ビーチに上陸して最初にやることは,海岸に向けられたトーチカや銃座を制圧することだ。分散した兵士達を素早くまとめ上げて一気に制圧しないと,ビーチにとどまっているユニットは時間と共にみるみる消耗していくので注意したい。
頼りになるのは"flamethrower"というユニット。いわゆる火炎放射器で武装した兵士だ。トーチカに向けて火炎放射すると,内部は一瞬にして炎に包まれ,中から敵兵が飛び出してくる。このflamethrowerは,前作Desert Ratsでも大活躍していたユニット。Digital Reality作品のウリの一つといえるだろう。
ビーチの至る所に赤い旗が立っている。これは地雷のマークで,兵士は問題なくこの上を通過できるが,装甲車両はそうもいかない。そこで最初の防衛線を制圧したら,数種類が混在している兵士ユニットの中から"sapper"(工兵)を操作して,地雷を撤去しよう。sapperは一度地雷撤去の命令を下せば,あとは付近の地雷を自動でどんどん取り除いてくれる。
戦車を進められるようになったら,いよいよ奥へ。ビーチの先には,ミッション目標である敵の司令部と,さらに列車砲まで登場する。敵のカノン砲や戦車なども多数登場するため(非常に手強い),航空支援要請などを上手に使って排除していかないと,こちらの部隊が最後までもたないだろう。
RTSとしての難度は高めなので,まったくの初心者にはあまりオススメできない。しかしマルチプレイも搭載しているのだから,シングルを軽くクリアしちゃったという名司令官は,ぜひ世界のプレイヤーに挑戦してみよう。(Kawamura)
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