本作は,1960年初頭から1975年まで続いたベトナム戦争を題材としたFPSゲーム。開発元は「マフィア」や「ヒドゥン&デンジャラス」で有名なIllusion Softworks,そしてPTERODONという,こちらもチェコのデベロッパーだ。デモ版本体に同梱されたクレジットを見る限り,先の両タイトルのメンバーは本作の開発にも携わっているようだ。
VIETCONGは,チームベースのシングルプレイが特徴的なタイトル。プレイヤーは,アメリカの精鋭部隊「A-216第五特殊部隊」のリーダーとして,5名の専門技術を持つ兵士を統率する。5名はそれぞれ,メディック,マシンガンナー,無線技師,スナイパーとして独自のAIを塔載しており,プレイヤーは状況に合わせて兵士に指示を出す必要があるのだ。また,シングルプレイモードには,ジャングルを行軍したり,"リバーボートで川を遡りながら敵のゲリラ軍と戦う"といった,当時の雰囲気が味わえる趣向も凝らされている。
本デモ版はマルチプレイ専用なので,同梱されたサーバーブラウザを使用して最大32人までの対戦が楽しめる。ゲームモードは,お馴染みのDeathmatchとCapture the Flag(およびATG)とオーソドックスなものだ。 ゲームを開始すると,プレイヤーは「US Army」または「Vietcong」のどちらかの陣営を選択する。デモ版で使用できるクラスは,US Army陣営ならSoldierかSniper,Vietcong陣営ではFighter(Soldierではない……)かSniperだ。もちろん登場する銃器は当時のもので,Armyならお馴染みのM16やUS-M3(通称グリース・ガン)が扱えるし,VietcongならAK47などが選択できる。
デモ版で遊べるマップ「Stream」は"これぞベトナム戦争"といった原生林で,息を殺しながら歩を進め,生い茂る木々の間を縫うように狙撃したりと,"浸りながら"プレイできる。南北を貫くように川が流れており,兵士が川に入るとジャブジャブと音を立てるので,それで敵の接近を感じとったりもできる。葉の一枚一枚や木の枝を凝視すればジャギーがやや気になるが,マップの空間自体はジャングルの雰囲気をよく再現している。敵との銃撃戦に入るとネットワークラグが気になり始めるが,そこに至るまでの行軍こそが本作の醍醐味。Respawnポイントがある程度固定されているので,マップが覚えやすく初心者もすんなり入っていける作品だ。(Gueed)
※インストール時の注意 本作のインストールプログラム(setup.exe)は,Windowsのデスクトップなどの全角を含むフォルダからは起動できません。
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