第二次世界大戦をモチーフにしたゲームは数多くあるが,本作はその中でも"戦車"のみを扱ったタイトル。1942年〜1944年のヨーロッパや北アフリカで実際に起きた戦いをシナリオとして忠実に盛り込み,戦車マニア(?)憧れのドイツ/アメリカ両国の23種類の戦車を操作して戦うアクションシューティングだ。 このタイトル,1999年のオリジナル版(発売はPsygnosis)からかなり時間が経過しているが,一部の熱狂的なファンの支持なども手伝って,アップデートや追加データが多くリリースされた経歴を持っている。そして,それらの追加データやシナリオエディタなどを収録したPanzer Eliteの特別バージョンが,「Panzer Elite Special Edition」となっているわけである。
ゲームの内容は,戦車のシミュレータ+アクションシューティングといった感じ。戦車は,外装/内装共に現実の戦車をリアルに再現しており,プレイヤーは車長のほか,運転手/砲手/同軸機銃/車体機銃のそれぞれの操作が楽しめる。また,シフトチェンジまでもマニュアルで行えるという凝った作りにもなっているのだ。 ただし,それらの難解な操作を習得しなくても,本作には"マウスタンク"と呼ばれるフルマウス操作可能なインタフェースが用意されている。画面左上の線画をクリックすることで,移動/視点切り替え/射撃などがすべて行えるになっているのだ。もちろん,精密な動作や激しい戦闘中などには必ずしも実用的な操作方法ではないが,初心者にやさしい心配りといえるだろう(というより,CtrlやAltキーを併用しまくるキー操作は,初心者にはちょっとキツい)。
本デモ版では,アメリカ/ドイツのいずれかの陣営を選択して,自由に戦車を選んで戦場に繰り出せる"Instant Action"モード,シナリオ「St. Lo」を収録した"Single Scenario"モード,最大20人まで参加可能な"Multiplayer"モードが楽しめる。「どうせ戦車オタク向けなんでしょ」などといわずに,一度戦車に乗って思う存分砲撃の限りを尽くしてみてほしい。
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