現代大戦略2002〜有事法発動の時〜
(システムソフト・アルファー)

 国内ターンストラテジーの祖,「大戦略」をベースにしたシステムソフト・アルファーの看板シリーズ「現代大戦略」の2002年版。前作の2001年版「〜海外派兵への道〜」と同様に,中東問題や北朝鮮併合問題など,現実の世界情勢をifを交えつつシナリオに盛り込んでいるのが特徴の一本だ。ちょっぴり不謹慎ではあるが,米(日)/韓/北朝鮮の力の均衡が危うい今,ある程度狙っていたとはいえ,まさに絶妙のタイミングで登場した作品といえるだろう。

 製品版では,印パを中心とした中東の戦争や日本にとっては決して笑えない「沖縄防衛戦・ヤンバル決戦」などのシナリオが20個ほど用意されている。デモ版では,製品版の第二エピソードとなる「北朝鮮併合・米軍参戦す! 」がプレイ可能だ。

 本エピソードにおけるプレイヤーの任務は,米国軍として韓国軍に協力すること。ソウルと仁川港の死守,金浦・仁川などの軍事拠点奪回を試み,ソウル近辺の制空/制海権を確保することが任務だ。
 ゲームは,仁川・ソウルで,激しい消耗戦を前にして睨み合う3国(米国軍:プレイヤー,韓国軍:CPU,中国人民解放軍:CPU),といった状態で開始される。シナリオ上CPUの操る韓国軍はプレイヤーの味方陣営となり,協力して敵対する中国人民解放軍の防衛網を突破することになる。
 初期配置では,遅れをとった米国側の航空ユニットがソウルから大きく離れた朝鮮半島の南東でくすぶっているため,前線では敵の爆撃ユニットによって,陸上の主力戦力となるエイブラムス(M-1A2)があっさり蹴散らされるなど,苦戦を余儀なくされる。実際のところ,自軍の航空ユニットが到着するまで自走ロケット砲(MLRS)や対空ミサイルをなるべく温存して後半戦に備えておけば,それほど苦戦することなくソウルを防衛できるはずだ。なお,データ重視のゲームだけに軽視されがちな戦闘シーンは,前作の縦方向視点から,再び「大戦略VII」と同じ真横からのグラフィックスに落ち着いた模様。

 本デモ版では,ゲームのセーブ/ロードができず,BGMの演奏もナシ。しかし,部隊編成表や兵器性能表と睨めっこしながら,架空戦争の局地戦をじっくり指揮できるのはファンにとってはたまらないだろう。ファイルサイズも今どき珍しいほどにコンパクトだし,初心者も気軽にトライしてほしい。

(C)2001-2002 SystemSoft Alpha Corporation

キー操作

  • ※ユニット左クリックでメニューを表示。メニューから移動/攻撃/占領/策敵/妨害/換装/発進が行えます。


OFFICIAL SITE

http://www.ss-alpha.co.jp/products/ds2002.html

14MB

DOWNLOAD

http://file.4gamer.net/old/files/demo/DS2002Trial.exe