James Bond 007：NightFire（Electronic Arts）
スパイ映画の代名詞的存在「007」シリーズ。英国諜報機関MI6に所属するジェームズ・ボンドが世界をまたにかけて活躍するスパイ活劇……，などと解説するのもバカらしいほど，007は世界一有名なスパイであり世界一有名なスパイ映画である。
11月には20作目となる劇場版最新作「ダイ・アナザー・デイ」が米英で公開予定の007シリーズに，PCゲームでも最新作が登場する。幾度かゲーム化されている「007」だが，PCでは初リリース。完全オリジナルストーリーにして，ボンドモデルには5代目ボンドのピアース・ブロスナン本人が登場する。ブロスナンそっくりなポリゴンのボンドが見事でおもしろい。
ゲームシステムは基本的に一人称視点シューティングであるが，単なる撃ち合い以外に数々のスパイアクションもフィーチャーしており，中にはボンドカーによるカーチェイスミッションなどもあるようだ。ボンドウォッチやライター型カメラ，Ｘ線サングラス（男性の死体は骨まで透けるが女性は下着までというスグレモノ）といったスパイグッズも登場する。世界各地を飛び回るストーリーモードのほか，マルチプレイにも対応しているようだ。なおボンドガールの一人は日本人女性というから，日本は今回かなり重要な舞台のようだ。
デモ版では，シングルの日本ステージをたっぷり楽しめる。ハリウッドでは"日本を舞台にした映画はヒットしない"という言葉があるようだが，ゲームなら問題ないだろう。和風の豪邸を舞台に，アサルトライフルやショットガンで武装したヤクザ集団にたった一人で立ち向かうことになる。数人の日本人女性（案の定，どちらかというと中華美人に見える）が人質に取られており，彼女達をヤクザの手から救出しなければならない。彼女らを死なせたら任務失敗だ。
ハンドガン，ライフル以外にもスナイパーライフルや手榴弾といった数々の武器が登場するほか，携帯しているスパイグッズも役立てたい。移動中にピーピーとアラームが鳴ったら，付近に何か隠されている可能性がある。アイテムをあれこれ駆使して隠し武器などを見つけよう。
スパイFPSでなおかつ日本が舞台ということで，内容的にも時期的にも「No One Lives Forever 2」と思いっきり被ってしまうのが少々残念だが，さすが「007」シリーズということでハンパなゲームは作られるわけがない。製品版を楽しみにさせてくれる,遊びがいのあるデモだ。しかしちょっとロード時間が長いような……。
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