アーケード,コンシューマ,そしてPCと,いろんなプラットフォームで展開している発奮系ドライブゲーム「クレイジータクシー」のシリーズ最新作,「Crazy Taxi 3 High Roller」のデモ版が登場。1月14日にリリースされた英語版に続き本日登場したのは,"逆走"のメッセージやメニューのヘルプテキストが分かりやすく日本語化された日本語版仕様。内容は英語版とまったく同じだ。
本作は,"とにかく迅速に(かつ交通法規にとらわれず)乗客を目的地まで運ぶ"というゲーム性はそのままに,今思い返して見れば結構地味だったような気もする前作のグラフィックス,とくにエフェクト回りを重点的に向上させ,爽快感を強化した作品。タイムを競うことにちょっと飽きたレースゲーマーや,まだ体でクレイジーダッシュやクレイジードリフトの感覚を覚えている人などは,一度試してみるといいだろう。
デモ版には,「GLITTER OASIS」という,ラスベガスの中心付近の繁華街と郊外の少しひっそりとした断崖地帯を舞台にしたマップが収録されており,前作のデモ版と同じく3分間でどれだけ収益を上げられるかを競うモードを楽しめる。
ゲームの基本的な進め方は,客を乗せる,暴走する,目的地に着いて報酬を得るというもの。のんびり流しても面白いが,高得点を叩き出したい場合は,迫りくる対向車の隙間を縫って乗客を興奮させてチップをせしめたり,前述のクレイジー系テクニックや各種小技を駆使する必要がある。逆にいうと,このクレイジー系技術の向上こそが本作の最も面白い部分といえ,使いこなすことでかなりクイックなクルマの動きと報酬の両方を獲得できるようになるのだ。
ワザを簡単に説明しておくと,クレイジーダッシュはR→D切り替え直後にアクセル踏み込み(このタイミングが実にシビア。……だが前作よりもゆるくなった印象),クレイジードリフトはR→D直後にハンドルを切るという操作で発動する。それぞれのモーション自体は前作と変わらず,"ダッシュ"はスタート直後や障害物に当たって減速してしまったときなどに,一気にトップスピードまで加速する手段として,"ドリフト"は急停止やスピンターンのキッカケ作りに使用できる。
前作のプレイヤーならひと目で分かる通り,本作ではそれらのワザ発動時に「ブォッ!」という具合に炎が上るし,スピン中のタイヤが燃えさかるなどのエフェクトが追加されており,爽快感が格段に向上している。さらに"光"に関係するエフェクトにはすべてブラー処理が加えられ,街灯,ネオン,クルマのヘッドライトまで残像を生じるので,画面はかなり派手になった。ただクルマや人のモデリングやテクスチャそのものにそれほど進化は感じられないので,静止画でのパッと見のインパクトが前作とそれほど変わらないのは残念なところだ。
ゲームのコツは,3分という限られた時間のなかで,できるだけ遠方を目的地とする客を乗せること。とくにグループなどを乗せると一人一人拾う分のロスが軽減できるので,マップを走り周って記憶していくといいだろう。
街は壊し放題,しかも水の中までちゃんと走行できる(そして乗車希望の客もちゃんといる)などというぶっ飛んだゲーム性はそのままなので,ファンも一見さんもぜひ試してみてほしい。(Gueed)
Original Game(C)SEGA (C)Hitmaker/SEGA, 2002, 2003

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