「Conflict:Desert Storm II」は,1991年の湾岸戦争を題材とした一人称 / 三人称ミリタリーアクション。英SASまたは米デルタフォースの4名からなるチームを操作して,中東でのさまざまな軍事ミッションに挑む。前作よりもエンジンがパワーアップされており,多数の兵器や装備が追加されている。グラフィックスそれ自体は,最新の3D技術と比較するとおよそ美しいとは言い難いが,ゲーム性はなかなか練り込まれている。 各分野のエキスパートを集めた,あらゆる状況に対応できる最少人数のチーム(どうでもいい話だが,これをAチームという。特攻野郎もここからきているに違いない)を率いて,困難な特殊任務に従事する。4名の中から一人をピックアップして直接操作し,残りのメンバーには指示を与えていくタイプだ。直接操作する隊員はいつでも切り替えでき,「ヒドゥン&デンジャラス」や「デッドリーダズン」に代表されるタイプの現代戦版と考えてもらえばいいだろう。 本作品の特徴は,なんといってもそれぞれ異なる装備を身に着けた4名の隊員で,彼らの個性がこの手のジャンルの中では分かりやすく際立っている。狙撃兵を窓に配置し,マシンガンナーに後方で援護射撃させつつライフル兵が突撃するといった各兵士の「見せ場」が,うまく機能してくれる。また複数の方向から敵が同時に攻め込んでくる場所もあり,円陣を組んで対処するといった戦術が使えるシーンもある。各メンバーの切り替えや命令は簡単に行えるよう設定されており,全員をバラバラに管理するのがそれほど面倒な作業とならないのだ。
デモ版ではシングル用の市街戦を1ステージ収録している。難関は対空車両と戦車が登場する場面。対空車両はTeam Leaderの装備する"Laser Designator"で支援要請を,戦車は途中で拾えるロケットランチャーを使って撃破しよう。 覚えておきたいのが,いくつかの独特なキー操作。まずは"R"キーの使い方だが,これはさまざまな行為を実行するアクションボタンとなっている。画面の右下に表示されている文字が,その時点での"R"キーの機能だ。通常は弾薬のリロードだが,ほかにも固定銃座を使用する,落ちているアイテムを拾う,仲間に装備を受け渡す,倒れた仲間を治療する(放置しておくと死に至り任務失敗となる)などの場合に使用する。ちなみに治療の方法は,装備をメディキットに合わせてから負傷者に近づいて"R"だ。これを知らないと,もがき苦しむ仲間が死に行く様子を,ただただ見守るしかない。 装備の変更は,Shiftキーを押しながらマウスホイール上下(またはW / S)で行う。銃のセミ,フル,バースト,グレネードなどの射出モードは,Shiftを押しながら銃にカーソルを合わせてマウス左クリックするたびに切り替わるので覚えておこう。
1ミッションのボリュームはなかなかのもので,途中で疲れるほど遊び応えがある。ミリタリーアクションファンならぜひともプレイしてみてほしい。(Kawamura)
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