ネットワーク3Dアクション「STEEL FANG」ゲームシステム詳細 - 2004/02/24 17:31


 先日正式に発表されたネットワーク3Dアクション「STEEL FANG」(スティール・ファング)だが,ゲームの具体的な内容についても早速お伝えしていこう。

STEEL FANG = ハイスピード&アクロバティック・アクション

 STEEL FANGの概要を簡単に説明すると,本作はオンライン対戦を念頭に置いたネットワーク3Dアクションゲーム。ナノテクノロジーや遺伝子操作技術などが発達した近未来の世界観を背景に,プレイヤーは,遺伝子操作で生み出された兵士(サイ・クローン・ミュータント・ソルジャー)として,数多の戦場に身を投じていく。
 ハイスピードかつアクロバティックなアクションの描写に加え,とにかく撃って撃って撃ちまくる,爽快なシューティングシステムが本作の大きな特徴。回転ジャンプに横っ飛び,そして壁を蹴り上げる三角跳びなど,軽快なアクション性が盛り込まれているところは,PCゲームというよりは,コンシューマー/アーケードゲームを彷彿とさせる内容だ。アクションゲームというと,初心者お断りな雰囲気させ感じさせるFPSばかりが目立つPCゲーム市場において,本作は,比較的ライトな層を狙ったタイトルだといっていい。

 基本的なゲームシステムは,最大6人までのデスマッチあるいはチーム戦形式によるシューティングバトル。語弊を承知で本作のイメージを例えると,セガの人気ロボットアクション「バーチャロン」と「アンリアル トーナメント」を足して2で割ったようなゲームスタイル。プレイヤーは,狭い工場内やビルの立ち並ぶ屋外など,起伏に富んだ数々のステージを背景に,生き残りを賭けた熾烈な戦いを繰り広げていくことになるわけだ。



プレイヤーキャラクターと対で登場するロボット「ガーディアン」システム

 開発者自らが「アーケードゲームを意識した」と公言しているだけあって,本作のプレイ感触は非常にライト。6種類のプレイヤーキャラクターの中から一人を選択するところなども,どことなく格闘ゲームなどに近い印象だ(その他のキャラクターは随時追加予定)。当然各キャラクターには一長一短の個性が設けられ,攻撃重視,防御重視,移動速度重視などその種別はさまざま。選択したキャラクターによって,いろいろな戦い方を目指せるところは,オンライン対戦ゲームとしてはユニークな仕様だろう。

 またプレイヤーキャラクターと対になるロボット「ガーディアン」の存在も,本作の重要なポイントだ。ガーディアンとは,プレイヤーキャラクターの遺伝子パターンを記憶している機動兵器。内蔵する遺伝子データバンクからプレイヤーが操作するサイ・クローン・ミュータント・ソルジャーを再生する能力を持ち,このガーディアンが破壊されてしまうと,そのゲームは敗北となってしまう。言うなれば,プレイヤーが守るべき本拠地のような存在だ。逆にガーディアンが破壊されなければ,クローン兵士であるプレイヤーはいくらでも再生が可能。なので基本的なスタンスとしては,ガーディアンは少し後方で待機しつつ,プレイヤーキャラクターが前線に突貫,敵の攻撃を潜り抜けながら,敵方のガーディアンに攻撃を加えていくことになる。いかに敵兵士を無視して,ガーディアン本体へのダメージを蓄積させていくか,そこが本作における勝負の分かれ目となるワケだ。
 とはいえガーディアンには高い防衛能力が備えられており,前面に押し出して攻撃の基点とするか,果ては後方からの援護射撃用として使うかなど,その使い方はプレイヤーの好み/戦略次第。キャラクター(ガーディアン)の個性に合わせた戦法の研究が必要になってくる。





ボイスチャットにも対応。今後の更なる練り込みに期待

 瞬間的な操作/判断が重要なアクションゲームにおいて,チャットによるコミュニケーションが厳しいのは周知の事実。それはもちろんSTEEL FANGにも当てはまるわけだが,本作ではそんな状況も見越して,最近徐々に普及し始めている(?)ボイスチャットにも対応しているほか,大まかな情報伝達をキー操作一つで行える"RADIO"機能(カウンターストライクのプレイヤーならばお馴染みだろう)を搭載。タイミングを合わせた攻防やチームメイトへの状況報告などを,より手軽に行えるように工夫が施されている点は好印象だ。

 さて,国産のPCゲームとしては非常にチャレンジャーな内容で,その展開が期待される本作だが,軽くプレイしてみた感じだと,いくつかの不安要素も拭えないのが正直なところだろう。大きい部分でいえば,カメラワークの悪さと,マルチプレイ時の"ゲームを開始するまでの環境"の悪さ。この2点に関しては,早急に改善を希望したいところである。
 なかでも後者の問題は,非常に重大だ。というのも,本作はオンライン対戦が大きな目玉となっているタイトル。でありながら,本作はマルチプレイが"非常に遊びにくい"のは問題があると言わざるを得ないのである。具体的に説明すると,ゲーム開始前にプレイヤー達が集うロビー(チャットベースの)が用意されておらず,なおかつ"ゲームへの途中参加ができない"という状態。要するに,なかなか参加できるゲームが見つからず,見つかってもゲームが開始されるまでに時間がかかるという,そんな状況なのだ。オンライン対戦を売りにするというのなら,ここは修正すべき点ではないだろうか。
 昨今,ロビー/サーバーシステムというのは,Blizzard Entertainment社の提供するBattle.netなどを筆頭に,非常に優秀なモノが多く見かけられるようになっている。さすがにBattle.netほどの機能とはいわないまでも,多くのプレイヤーに対戦を遊んでもらうためには,より"遊びやすい環境"の構築にも力を注ぐべきだと思う。

 現在クローズドβテスト中ということもあり,継続的なバージョンアップが期待されるSTEEL FANG。バージョンアップするときには,ゲームの中身だけではなく,そういったちょっとした部分にもぜひ目を向けてほしいところ。ともあれ,今後の展開に注目したい。(TAITAI)

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