優勝常連囲碁ソフト「手談対局」最新バージョン登場 - 2003/10/24 00:00

 コーエーは,強さがウリの囲碁ソフト"手談対局シリーズ"の最新作,「手談対局V −究極の囲碁−」を,2003年12月に発売すると発表した。価格は,1万2800円

 古くからの囲碁ソフトファンなら,手談対局(Handtalk)と,その作者の陳志行(Chen Zhi Xing)氏の名前を聞いたことがあるだろう。手談対局の受賞歴を列挙すると,

1993年 ING杯優勝
1995年 第1回FOST優勝/ING杯優勝
1996年 第2回FOST杯優勝/ING優勝
1997年 第3回FOST杯優勝/ING杯優勝
2000年 MSO杯優勝
2001年 SG杯優勝
2002年 天宇杯優勝


 1998〜1999年こそ無冠に終わったが,それでも必ず上位には食い込んでいたし,その前後数年の強さには他を寄せ付けない迫力がある。実は筆者も1997年のFOST杯を取材したのだが,優勝決定戦も横綱相撲で勝ったうえ,そのあと行われた小学校3年生の女の子(当時アマ2級の石原さおりさん)とのエキシビジョンマッチでは,ものの数分で勝ってしまい,たっぷりと時間が余ってしまったほどだ(その翌年にもアマ2段となった石原さんと対戦し,勝利を収めている)。

 さて,それでは最新バージョンである手談対局Vを紹介していこう。
 一番の特徴は,繰り返しになるが,その強さだ。対囲碁ソフト戦での強さは前述した通りだが,対人戦でもかなりの強さを見せる。
 ちなみに,オセロやチェスではすでにコンピュータが人間に勝ってしまったが,将棋と囲碁はまだまだ人間のほうが上。とくに囲碁は,ほんの数手先を読むだけでも扱うデータ量が天文学的数字となるため,コンピュータが人間に勝つのは,今世紀中ですら無理かもしれないといわれている。……いわれているが,この場合の人間は"プロ棋士のトップ"という意味であり,普通の"囲碁好き"ならば,手談対局Vにはかなりの手応えを感じるだろう。
 特徴はほかにも,「女性による読み上げ音声」「レベル設定」「ヒント機能」「通信対戦機能」などいろいろあるが,まぁ,このあたりはオマケである。本作は,とにかく"強い"囲碁ソフトが欲しい人にお勧めである。
 ちなみに手談対局は,囲碁ソフトとしては初めて"初段"に認定されたタイトル。その後も強化されているわけだし,アマ高段者でも,9目置かせるなどすればかなり苦戦するんじゃないだろうか。(Iwahama)

(C)2003 KOEI Co.,Ltd.
(C)2003 Chen Zhi Xing


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