「ミュー」ゼミナール続報:プランナーの卵が韓国Webzen社を訪問 - 2003/10/15 16:53

 現在MMORPG「ミュー 〜奇蹟の大地〜」(以下,ミュー)の運営元ゲームオンと,バンタン電脳情報学院のゲームプランナー学部が共同で行っているコラボレーション企画「ミュー・ゼミナール」。この企画は,同学院の学生達がいくつかのグループに分かれ,ミューの新フィーチャーに関するアイデアを出し合い,その企画力/プレゼンテーション能力を競うというもの。2003年8月29日には,書類審査を勝ち抜けた5チームにより決勝プレゼンテーションが行われ,結果「称号システム」という企画を持ち込んだチーム"ホーエス・ロープ"が優勝を勝ち獲った(関連記事は「こちら」)。

 さて以前お伝えした通り,この企画の優勝チームには,ミューの開発元でもある韓国のWebzen社を訪れ,開発スタッフに対して直接プレゼンテーションを行う機会が与えられる。ここ最近ミュー・ゼミナール関連のニュースが途切れていたが,10月12日,13日に無事韓国でのプレゼンテーションが行われたようなので,早速お伝えしておこう。

 なにはともあれ,開発者もプレイヤーも気になるホーエス・ロープ考案の「称号システム」の詳細について説明しておこう。
 このシステムをひと言でいうと「プレイヤーの行動を基に,キャラクターに称号("あだ名")を付ける」といったもので,武器や防具以外の「個性」を重視した結果,このようなアイデアが生まれたという。

 具体的には,
 ・火属性スキルなどを多用すると,「紅蓮の」「赤い」などの称号が付く
 ・プレイヤーの行動によって「疾風」(敵の攻撃を避けた場合),「鋼鉄」(敵からの攻撃に耐えた場合),「話し好き」(チャットを多用した場合)などの称号が付く
 ・使っている武器によって「剣士」「剣術士」「剣闘士」などの称号が付く


といったものが用意されており,上記三つの組み合わせ次第で,例えば「紅蓮の疾風の剣術士」などといった複雑な称号も得られるとのこと。おそらくは,特殊な行動をとり続ける苦行を乗り越えてやっと得られるレアな称号なども用意されることだろう。条件による称号の付与,逆に称号による条件発生などを盛り込むなど,無限にアイデアが広がりそうな感じだ。

 ホーエス・ロープの二人は,このような企画をWebzenの幹部の前で発表。「ミューの方向性と合致している。個性化はミューの課題」(チョウ・ギヨン常務),「そのままやるには膨大なDBが必要。使われないものは最適化したほうがいい」(ソン・キルソブ理事)など,将来的な展望から具体的な実装方法に至るまで,有意義な意見交換が行われたようだ。
 以下,ホーエス・ロープ両氏の感想。

田中氏(写真上段左,右側):
帰ってきてホッとしている。行く前はWebzenという会社がどういうところか分からなかったけど,"日本には負けないぞ"という情熱を感じ,日本のゲームも頑張らないといけないと感じました。

岩谷氏(写真上段左,左側):
ゲームはたくさんの人で作ってるんだなぁ,と実感。韓国の印象は日本とあまり変わらなかった。今後のためにとても勉強になりました。

 もちろん今回の企画が,そっくりそのままミューに実装されるというのは難しいだろうが,産学協同企画の第一歩としては(規模は小さいものの)成功といえるのではないだろうか。こういった試みがほかの専門学校などに飛び火し,"学院対抗"規模の企画になることに期待したいところだ。(Gueed)

→当サイト内の「ミュー」特設ページは「こちら」


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