PCとアーケードで同時対戦可能な3D格闘アクション「XERO(仮称)」 - 2003/10/08 17:48

 先月行われた「第41回 アミューズメントショー」にて,PCとアーケード間で同時に対戦が可能という,ユニークな試みにチャレンジしたタイトル「XERO(仮称)」が発表された。

 本作は,格闘ゲームのテイストを多分に含んだ対戦型の3Dアクションゲーム。PCとアーケードという異種プラットフォーム間での相互通信対戦を世界で初めて実現した作品で,最大8人までの同時対戦を,PCとアーケードの双方のプレイヤーを交えて楽しむことができる。独自開発の3Dゲームエンジンをベースに,立体構成されたフィールドやキャラクターの細かいモーションが表現され,爽快感溢れるゲームプレイが楽しめるという。またオンラインゲームの特性を生かすべく,ICタグによる個人認証システムや,獲得したポイントを使ってのキャラクターメイキングシステムなども導入される予定だ。

 これは余談となるが,そもそも昔からPCゲームやオンラインゲームの問題点は,なんといっても初期投資を始めとした"ハードルの高さ"だといわれている。安くなったとはいえ,PCは高価な商品だといえるし,またオンラインゲームを遊ぶには,品質のよい速い回線も必要になってくるからだ。
 しかしXEROの試みによって,「ゲームセンターで100円を入れるだけで,手軽にオンラインゲームの面白さを体験できる」となるならば,これはかなりエポックメイキングな話だといえるのかもしれない。筆者としては,日本のオンラインゲームの伸び悩みの原因の一つに,そういった"ユーザーが手軽に遊べる環境のなさ"があると考えているのだが,そういう問題を解消していく意味でも,こういった作品が世に出てくるのは喜ばしい話だといえるだろう。

 ちなみにこのタイトル,元々は韓国のKIPUS Entertainment社が開発したオンラインゲームで,それを日本の開発チームが国内向けにチューンし直すということなのだが,現在公開されているゲーム画面は,残念ながらすべて韓国版のモノのみとなっている。ただ日本国内版では,キャラクターのモデルなどが国内向けにリニューアルされるという話なので,国内正規版でどれほどクオリティが上がったものが出てくるのか,今から気になるところだろう。ぜひ国産アーケードゲームのレベルの高さを感じさせてくれる,洗練されたデザインを期待したいものである。

 最後となるが,国内チームによる再開発は順調に進んでいる様子で,2003年11月末〜12月にはPC版のオープンβテストが,2004年1月にはアーケード版のロケーションテストが予定されている。オープンβテストがどの程度の規模で行われるかなどはまだ分からないが,情報が入り次第,続報をお届けしようと思う。興味を持った人は今しばらくお待ち頂きたい。(TAITAI)


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