[ECTS 2002#22]「Chrome」では,広大な新星系を舞台に敵を撃つ - 08/31 16:43


 ポーランドのTechland社のラインナップの中でも,今一番話題になっているのが「Chrome」だろう。時代設定を26世紀の未来にした第1人称型のシューティングゲーム(FPS)で,発見された近隣星系「バルキリア」の植民地化政策を背景に,合計五つの惑星を舞台に物語が展開していく。東欧の開発チームらしく手堅いグラフィックスエンジンが見物で,一つ一つがポリゴンで描かれた草花や火炎の描写が美しい。

 「Chrome」は,ここ最近人気のFPSゲームから,"おいしいトコ取り"したような内容だ。コロニーや鉱山などが開発された世界での戦闘は「Unreal 2」を連想させるし,ジャングルの雰囲気や体の各部分に従ってダメージを受けるところは「Soldier of Fortune 2」,さらに精度の高い乗り物が使用できるところは「Halo」,そして主人公の体や装備を改良して能力アップする部分は「Deus Ex」のようだ。だからといって,ごちゃまぜの中途半端になっているという印象は受けず,シンプルにまとめられたゲームとなっている。会場で紹介されていたプレイヤブルデモでは,ミステリアスな自然と未来的な武器のコントラストにインパクトがあった。
 武器やアンモ,そしてヘルスや特殊アイテムといったものは,アクションボタンを使って倒した敵の死体から奪い取るシステムで,弾が切れるたびに新しいカートリッジを装着しなくてはならない。装備や兵器のアップグレードが多様で,ミッションに合わせてさまざまなものに切り替えていけるのが面白く,例えばステルス系のプレイスタイルが好みであれば,カモフラージュ系のスーツを来て銃器にサイレンサを取り付ければよい。さらに,筋肉を瞬時に増強させることで「歩くタンク」にだってできてしまう。

 シングルプレイヤーモードは12種のミッションが用意されていて,亜熱帯のジャングルや鉱山内部,クレーター,氷原地帯など舞台も多岐に渡る。32人までをサポートするマルチプレイヤーモードは,デスマッチやチーム対戦を主軸とするオーソドックスなものとなりそうだ。(Okutani)


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