[E3 2002#110]ユニークなゲームシステムと世界設定が光る「The Gradiator」 - 06/05 19:33

 「The Gradiator」は,フランスの開発元Axel Tribesが制作を手掛ける新機軸のリアルタイムストラテジーゲームだ。プレイヤーは,デス・ボウルと呼ばれる闘技場で戦う一人の闘技者となり,熱狂渦巻く闘技場の真っ直中,用意された数人の兵士達と共に,次々と現れる軍団やモンスターを撃破していかなければならない。特徴の異なる三種類の闘技者(ヒーローユニット)があり,それらの中から一人を選んで戦っていく。

 この作品の特徴は,なんといってもアーケードゲームライクな非常に軽快なテンポでゲームが展開していくところだろう。RTSのゲームシステム(インタフェース)を応用したアーケードゲーム,とでもいえばいいだろうか。
 プレイヤーは闘技場の観客達の支持を集めなければならないのだが,それにはとにかく前進して敵を倒していくしかない。観客の支持は"得点"という形式で表現され,よりうまく,より多くの敵を倒していけば,獲得できる得点は大きくなっていくのだ。決められた時間内で闘技場を駆け回り,最終的に得点(支持)が目標に達成していれば勝利となる,ただ,もたもたしてなかなか敵と戦おうとしなかったりすると,観客の支持が下がり,近くに強力なモンスターを放り込まれるなどのペナルティが課せられるというのだから面白い。とにかく爽快感重視の設計なのだろう。
 また,得点とは別にこの作品には"マナポイント"のようなモノが用意されているらしく,そのポイントを使えば指揮できる兵士の補充が可能になるようだ。沢山のポイントを集めれば,戦車やヘリコプターのような強力なユニットも呼び出せるなど,このポイントの確保がゲーム上の大きな要素となっているとのことだ。マナポイントは,闘技場の各所に点在するアイテムを確保することで手に入るため,ゲーム展開はちょっとした資源争奪戦の様相を醸し出すような雰囲気。素早い部隊の展開と状況判断が求められそうだ。

 ちなみにこのタイトル,どうやらコンシューマーへの進出も考えているらしく,出典したブースもPCゲームメインのSouth Hallではなく,コンシューマゲームがひしめくWest Hallだったのが印象的だ。簡単な操作性と明瞭なゲーム目的がしっかりと用意されている作品だけに,個人的にはコンシューマ向けのタイトルとしても十分にいけそうな雰囲気を感じた。PC版も含めて,今後の展開に期待したい。(TAITAI)


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