[E3 2002#100]「City of Heroes」では,プレイヤー全員がヒーローだ! - 05/31 20:37


 NC Softが2003年にリリース予定の「City of Heroes」(以下,CoH)は,Cryptic Studios社が開発するスーパーヒーローものの異色MMORPGである。一つのサーバーで2000人程度のサポートを予定しており,グラフィックス面でもGeForce4に最適化しているというほど美しい。プレイヤーは,パラゴンシティーという仮想都市を舞台に,地下の魔軍やギャング,エイリアンなど10種類の敵軍団を相手に戦うことになるのだ。

 最近公開されたばかりの映画「スパイダーマン」では,主人公が自分のコスチュームをデザインするシーンがあったが,もちろんCoHでもヒーローごとにユニークなものが用意されている。デモを紹介してくれたCryptic Studios社の開発者は,各部の色や胸のエンブレムなどのコスチュームデザインから,飛行能力や放射能力といった特殊パワーを含めると,2.44×10の24乗(2440兆の1億倍!)という膨大な数になると話してくれた。それらの中には,スパイダーマンのようなボディスーツのようなものや,ウィザードのようなたるみのある容姿,さらには「日本のアニメや戦隊ものにも影響を受けている」と開発者がいうように,昆虫系のアーマーを纏ったヒーローキャラクターもいる。もちろん,プレイヤー同士でギルドを作り,同じコスチュームやエンブレムで統一することも可能になる。

 パラゴンシティーは,悪の軍団の入ってこないニュートラルゾーンを中心に,"ハザードゾーン"と呼ばれる臨戦区域からなっている。スラム,工業地帯,地下下水道などだ。ゲームはミッション制になっていて,さまざまな仕事の中から好みのものを選んだプレイヤーは,最大で8人までのグループを組んで問題の解決に乗り出す。ミッションの成功によってプレイヤーの"知名度"が上がり,街の看板や新聞に名前や写真が掲載されるらしい。そうやって知名度がランク付けされて,プレイヤーの名前が上位にランキングされることで,新しいスーパーパワーが手に入ったり,パラゴンシティーの新しい臨戦区域への進入権を得ることになる。
 特殊能力についても詳しく説明しておくと,各能力は複数のステータスからなっている。例を挙げておくと,Fireballは"ダメージ" "スキル" "範囲" "コントロール"という四つのステータスからなっており,プレイヤーがポイントをどのように振り分けていくかによって,効果の違ったものになる可能性も大いにある。これらのパワーは,繰り返して使うことで経験値を得るシステムになっているようだ。エネルギーパワーは購入する必要があり,モンスターや魔軍を倒して得た金銭でアイテムを購入しなければならない。ほかにも,敗れたときに病院で蘇生するのにも,お金を使用する。また,なかなかに面白い要素として家(基地?)の購入がある。ギルドで金銭を持ち寄れば,敵と戦うための本部を設置できる。さらに,街の中心地にそびえる超高層ビルを購入することだってできるのだ。

 ゲームストーリーはデザイナーによって用意されているが,大部分はプレイヤーの行動によって変化していく。テレビ番組のエピソードのように,負けては引き返し,さらに強力な部下を連れてくる敵軍団の首領なども登場するのだろうか。開発が順調に進めば,年末にはベータテストも開始されるらしい。ちょっと変わった設定が気になる作品となりそうだ。(Okutani)


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