[E3 2002#56]着々と完成に近づく「Asheron's Call2」 - 05/25 22:43

 Turbine Entertainmentが開発し,今から約3年前の1999年にサービスインを行った「Asheron's Call」(以下,AC)は,当時として美しいグラフィックスと必要動作環境の低さでで周囲を驚かせたMMORPGだ。階層構造となる主従関係"Allegiance"は現在でもほかに類をみない独特なシステムで,これを利用した武器の装備条件などもあった。
 その続編となる「Asheron's Call2」(以下,AC2)は,G2と呼ばれるグラフィックスエンジンによって下生えの草が風によってなびいたり,水面が揺れたりするなどの背景描画が非常に美しく表現されている。E3で実際に動作しているものでは,キャラクターの動きなどが非常にスムースで,特殊なスキルによって違和感なく連激を繰り出しているのも見て取れた。
 E3開催2日めに行われた開発者とのインタビューでは,さらに詳しい情報を得られ,AC2の全貌が見え始めてきた。

 まずプレイヤーが操れるキャラクターは,以前「ここ」のIGF 2002速報でもお伝えしたように3種族から選択できる。これらの種族はどれも一長一短の特徴を備えていて,特定の種族が最も強いということはないようだ。またキャラクター選択画面では,ゲーム中の装備品が反映されて,プレイしたいキャラクターがひと目で選択できる。現状では1アカウントにつき8キャラクターまで作成できるようになっていて,すべてのスロットが埋まった状態では非常ににぎやかな雰囲気を醸し出していた。

 インタビュー時のデモンストレーションは,丘の上にある廃墟からスタート。ここで基本的なAC2のゲームシステム部分についての解説,巨大モンスター"Storm Tyrant"との戦闘シーンなどが行われたあと,質疑応答という流れとなった。システム解説の途中では,週一回の継続的なパッチによって新しい建物が建築されたり廃墟が取り払われたりと,「Dereth」世界の時間軸をプレイヤーが感じとれる部分を強調していたのが印象深い。戦闘シーンでは,特殊なスキルを使うことにより,2刀流のキャラクターが3連激を行って計6回の攻撃をしていた。このように視覚的に変化するスキルがAC2には多く用意されるとのことだ
 魔法システムは,ACのように秘薬の組み合わせで発見/習得していくのではなく,枝状に分岐したツリーによって逐次習得していけるようになった。スキルも同様のスキルツリーによって管理されているので,キャラクターの成長が把握しやすくなったといえるだろう。生産スキルが多く追加されたのも,人によっては喜ばしい部分だろう。

 またクエストに関する部分は,従来と同様の単体でクリアとなるものだけでなく,複数のクエストが集合したキャンペーンも用意される。さらにAllegianceのシステムはコミュニティを結成するといった基本コンセプト自体は変化しないが,すこし違った形態となるようだ。
 さらに,ハンティングポイントで,モンスターの数が足りなくなることがしばしば起こっていたACを鑑みて,モンスターのRespown時間を質問してみたところ,約1分〜2分(場所にもよるが,ACよりは少し早めだ)との返事を得られた。これは今後のバランス調整で変化する可能性が高く,参考値としてほしいとのことだったが,プレイヤーの意見が受け入れられやすいTurbine Entertainmentならば,期待できるというものだろう。
 AC2のリリースは2002年の冬を予定している。それ以前にオープンβテストが行われる可能性が高いがこちらについては未定だとのこと。
 今後も継続的に情報を掲載していくので,お楽しみに。(Seal)

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