[E3 2002#43]大きく進化した期待のMMORPG「World of Warcraft」 - 05/25 17:11

 「World of Warcraft」(以下,WoW)はオーソドックスなファンタジー世界を舞台としていて,派手な外観を持つアイテムや魔法エフェクトが特徴の一つ。E3会場では,親会社となるVivendi Universalのブースの中で,ほかのタイトルよりも明らかに占有面積が広く,大々的にデモンストレーションが行われていた。プレイアブルデモという形での披露ということもあり,開催時間中のほとんどが人だかりが絶えないほどの大盛況ぶりを見せていた。これはPCゲーマーの期待が目に見える形で表れているといえるだろう。我々も早速プレイしてみたので,操作性や画面インタフェースをメインにお伝えしよう。

 WoWのデモが行われているPCは,場所によって使用するキャラクターが異なっていたが,我々は,青いローブを着た魔法戦士タイプのキャラクターのPCでWoWを体験した。
 キャラクターの移動や戦闘などの基本的な操作システムは,Everquestに代表される3DMMORPGの一般的なスタイルに則っている。カーソルキーなどでキャラクターを移動させ,マウスカーソルでターゲットを指定,そして攻撃モードをオンにすれば自動で繰り返し攻撃を行ってくれる。魔法は,ショートカットキーや呪文アイコンをクリックして詠唱するといった感じだ。
 デモバージョンでは,魔法の種類による詠唱時間の差異はないようで,どの魔法を唱えても一定時間後に発動した。詠唱中にキャラクターが移動すると100%で,モンスターから攻撃を受けるとある程度の確率で詠唱がストップしてしまうことも,MMORPGに慣れている人ならば馴染みのあるシステムだろう。使用したキャラクターは氷系と炎系の魔法を習得していたが,このうち氷系の魔法はモンスターをフリーズさせて足止めする便利なものだった。また魔法の詠唱中のキャラクターにははいくつかの異なるエフェクトが用意されていて(なかなか派手でカッコいい),氷系では前かがみになるように,炎系では伸び上がるようにグラフィックスが表示されていた。
 また,いままで公開されたScreenshotsや今回公開されたプレイアブルデモを見て思ったのだが,WoWの世界は起伏が激しく,いままでのMMORPGのような広大な平地というものが少ないのではないだろうか。山間部一つ取ってみても,ただ単に上り坂で周囲に木が生えているといった単純なものではなく,でこぼことした地面と複雑に絡み合った木々がキャラクターの行く手を阻んでくるのだ。目印となるオブジェクトが少ないため,画面右上にレーダーマップが用意されているとはいえ,迷ってしまいがちになるのは否めないだろう。
 装備ウィンドウは新しく作り直されたようで,右側にキャラクターの全身像が大きく映し出され,左側の縦に並んだ矩形が装備欄となる。インベントリーウィンドウからアイテムをドラッグ&ドロップすれば装着するという分かりやすいインタフェースとなっていた。
 デモバージョンでは,基本的に操作と戦闘のシステムだけを抽出したもので,ショップなどのNPCは配置されていなかった。正確なリリース予定はまだ発表されていなく,またゲームのバランスを調整するためのテスト期間を長めに採る同社のことなので,2003年中くらいを目処に思っておいたほうがいいかもしれない。
 なお,すでにUpしてあるWoWのデモムービー(E3公開Versionのもの)は「ここ」(21.9MN 6分23秒)だ。(Seal)

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