[E3 2002#1]ローマ帝国をモチーフにしたRTS「Praetorians」(1) - 05/22 14:51

 古代ローマ帝国が繁栄を誇った時代をテーマにした「Praetorians」は,数十人の兵士からなる"部隊"を一単位とした,戦術級のリアルタイムストラテジーゲームである。プレイヤーは,ローマ,ガリア,エジプトなど特徴ある文明の兵士達を統率する指揮官となり,歴史的な戦いを再現したキャンペーンを勝ち抜いていく。
 内政的な要素を極力省き,戦闘に特化したゲームルールを採用している点が,この作品の大きな特徴といえるだろう。高い機動力と戦闘力を持つ騎兵隊や,遠距離攻撃が可能な弓隊など,一長一短があるさまざまな種類のユニットが用意されており,それらをうまく組み合わせながら,上手く戦いを進めていかなければならないのだ。

 前回のE3でも出典されていたこの作品だが(「こちら」参照),今回お披露目されていたバージョンでは,グラフィックス全体が大幅に強化されている点がとにかく印象的だった。森や川などの自然のオブジェクトからユニットのアニメーションに至るまで,その職人的な描き込みは素晴らしく,例えば,弓隊は構えると同時に一斉に射撃を始め,発射される矢が弧を描いて敵陣へと降りそそいだり,長い槍を持った重装歩兵が戦闘隊形を組んで前進したりと,ユニットの挙動を眺めているだけでもなかなか見応えがあるのだ。また,戦場にアクセントを付ける天候のエフェクトもかなりの作り込みを感じされる。中でも,戦場を吹き荒れる吹雪の描写や,雪が舞う(降るのではない)幻想的な雪原の表現などは,これまでのRTSと比べても特筆すべき美しさではないだろうか?

 開発がだいぶ進んできたこともあって,細かいゲームのシステムについてもかなり仕様が固まってきたという印象だ。ユニット(部隊)にさまざまな影響を与える指揮官の能力などが,かなり明確な形となって出来上がっていた。具体的には,味方部隊の回復を促進させる「Heal」や,鷹を飛ばして敵陣を偵察する「Hawk」など,戦闘を有利に進めるうえで欠かせない特殊能力などが用意されているようだ。

 現在のバージョンでは,シングルのシナリオやキャンペーンなどについては,まだまだ変更があるかもしれないとのことだったが,基本的には歴史上で実際に起こった戦いをモチーフにしたモノを用意するようだ。
 ちなみにヨーロッパでは2002年11月の発売を予定しているが,日本国内での発売日は未定。とはいえ,予想以上のクオリティの高さに,Eidosの国内法人であるアイドス・インタラクティブも,かなり前向きにローカライズ検討している様子。期待して続報を待ちたい。(TAITAI)

・2001年E3での記事やScreenshots集など,当サイト内「Praetorians」に関する記事一覧は「こちら」

(c)2002 Eidos Interactive. Inc.


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