GeForce2MX 200/400,その正体は? - 03/14 22:23

 最強のビデオチップメーカーNVIDIA。GeForce3の延期はほぼ確実なようだが,それと共に控えている新チップ「GeForce2MX 200/400」の話題は,あまり表に出てこない。いくつか今日Newsや噂を入手したので,紹介してみよう。

 3月6日(現地時間)に正式発表された「GeForce2MX 200」「同400」だが,カードとしての販売は,現在4月中が予定されている。基本的コンポーネントは,GeForce2MXとさほど変わることはない(言ってしまえば市場にニーズに応えた[といわれている]ブランド製品のようなものだし)。この「基本的にMXと同じ」というのは各所Webサイトなどでも伝えられているところだが,どうやら非常にアヤシイ製品になりそうな予感。

 ちょっとここで整理しがてら列挙してみよう。スペックとしては,

・GeForce2MX コアクロック175MHz メモリクロック166MHz
・200     コアクロック150MHz メモリクロック166MHz
・400     コアクロック200MHz メモリクロック175MHz


という線でいくようだ。単純に,今のMXの市場を上下に分けただけ(に見える)。
 対応メモリに関しては,MXは「128ビット SDR,64ビット DDR,64ビット SDR」の3種類に対応しており,それが地道に各社のカードに差別化をもたらした要因ともなっていたのだが,200/400に関しては単純に"200"が「64ビット SDR」,"400"が「64ビット DDR,128ビット SDR」という対応。要は,これまたMXの市場をさらに二分化しただけ……?

・GeForce2MX対応メモリ 128ビットSDR,64ビットDDR,64ビットSDR
・200対応メモリ     64ビットSDR
・400対応メモリ     64ビットDDR,128ビットSDR


 とまあここまではいい。
 「あぁMXをさらにグレード分けしたのかな」と思うのだが,実はこの200と400。中身はほとんど同じチップ――あからさまに言えば"全く同じチップ"――ではないかという噂だ(まぁ昔から,CPUなどを筆頭にその手の話は絶えないものだが)。NVIDIA的にチップの歩留まりの悪さを解消するために,高クロックで動いたものを400として,動かなかったものを200として出すとの話。400のメモリクロックも175MHzとなっているが,それはあくまで基準値で,200MHzまではNVIDIAの許しが出ているらしいし(200MHzといったら,もうひとがんばりでGeForce2 Ultraだ),もしかしたらそのさらに上,200だってもっと上まで上がるのではないだろうか。
 ただ,200をどんどこ高クロック化してカードにしてもNVIDIAの怒りを買うだけだろうから(400を作っている意味がほとんどなくなってしまう),そこまでのリスクを冒してカードベンダーが作ってくるとは思えない。例によって「自己責任の範囲内でのオーバークロッキング」になりそう。PowerStripなどで引き上げていくと,たまにすごい"当たり"などがあったりして……なかなかに楽しめそうな気配だ。

 ちなみに気になるカードの価格帯だが,200は1万2000円前後,400は1万8000円前後ではなかろうかというのが現在の噂(現状のMXが8000〜9000円で登場するのでは,という話もある)。でもそれだと,日本ではほとんど200が売れないような気がする……なにせカノープスのカードでさえバカスカ売れるこの国は(MXのTwinViewが爆発的に売れているのは日本だけらしい),高いセグメントに人が集まるのではないだろうか。
 なんにせよ,GeForce3は確かにスゴイけど高いだろうし,かといってMXではちょっとだけ不満を感じていたユーザーに対し,なかなかいい解答を提出してくれそうなこの2種類のチップ。カードの出来に期待しよう。


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