17th Oct.2001

 
Appleの新型ノートは究極のゲームマシンか?
  

 Appleが発表した新型iBookとPowerBook G4,どう思われるだろうか?
 クロック周波数の引き上げはもちろん歓迎しないではないが,やはりグラフィックスチップにはガッカリした。とくに新しいiBookに引き続きATI Rage Mobility 128が採用されてしまったことは残念でならない。これがMobility Radeonだったら,筆者なら即買いだ。最上位のコンボドライブ搭載モデルにくらい,このチップを採用してもよかったのに……しかしAppleとしては,このモデルの値引率をアピールしたかったのだと思われる。
 しかし,つくづく分かっていないと思う。プロ指向の高価なPowerBook G4を求めるユーザーと,カジュアルさがウリのiBookがターゲットとする一般的なユーザーとで,どちらが潜在的なゲーマーをより多く抱えていると思っているのだろうか。「PowerBook G4−グラフィックス&ゲーム」と題されたAppleサイトのページは,iBookにこそ似合うと筆者は考える。
 そうなると,新しいPowerBook G4に搭載されるべきグラフィックスチップは,やはり最新のATI Mobility Radeon 7500だったのではないだろうか。ハイエンドなノートブックパソコンには,最高性能のチップを採用してほしかったというのが筆者の感想だ。上で紹介したページにあるように「驚異の3Dグラフィックスで,すべてのゲームに挑む」のならなおさらのこと,ATIが先月発表したばかりの最新チップを採用すべきだったのではないか,と……。
 ただ,これはもちろん供給面でも不安があるし,ドライバソフトの開発が間に合うのかどうかという問題もある(事実上唯一にして最大のライバルであるNVIDIAが,だいぶ前に発表したGeForce 2 Goチップに対抗できる製品を,できるだけ早く発表したいがために,供給体制がまだまだ整わないうちにこのチップを発表したとも考えられる)。現時点でPowerBook G4に搭載するのに最適なチップとしてMobility Radeonが選択されたのならしかたないという気もする。
 しかし,新しいiBookやPowerBook G4がとても魅力的なマシンであることには違いない。筆者は長らくノートPCというものに興味がなかったのだが,最近会社のiBookを家で使う機会に恵まれ,好きなところで使えるというノートPCの魅力にとりつかれてしまった。Macが生活の一部になるのだ。実をいうと,CPUの速度やグラフィックスのパフォーマンスはそんなに気にしていない。iBookは,ゲーム以外にいろんな遊び方を提供してくれる。というわけで,いろいろ書いたが,新機種の登場で価格が下がる旧iBookが狙い目かもしれない,と思っている。

Mark Adamsに対するインタビュー記事
    

MacGamez.comサイトに,Westlake Interactiveを率いるMark Adamsへのインタビュー記事が掲載された。かなり興味深い内容だ。まとめておこう。

・AoE2Goldの開発はほぼ完了,残り2,3の仕上げ作業を残すのみ。
・Spidermanはまだ開発初期段階だが,2,3か月ちょっとで完成しそう。
・Civilization IIIの開発は最近,大きな進展があった。
・Unreal TournamentのOS X対応版のPreview 1のリリース以降,ほとんど作業できていない。時間が取れ次第取り組みたいバグがいくつか見つかっている。
・オリジナルのUnrealをカーボン化する予定はない。Deus Exはカーボン化される可能性が高い。
・EverQuestのようなオンラインゲームが大好き。Macにはそのようなゲームが必要であり,Star Wars GalaxiesもMacに移植されるべきすばらしいゲームである。
・Clive Barker's Undyingの移植が遅れているのは,Unrealエンジンに追加されたスケルタルシステムの移植がとても困難だから。このゲームを担当していたプログラマが退社したことも原因。
・現在進行中のいくつかのプロジェクトを2,3か月後くらいに発表する予定。1月のMacworld Expoに合わせて発表するタイトルもあるかもしれない。
・趣味はクロスステッチ(!)。技術的な問題から解放されるのでリラックスできる。ゲームでは,現在PS2版のNCAA Football 2002をプレイ中で,Windows版のMax Payneも最近コンプリートした。

Alfred Hitchcock−The Final Cutのリリースは11月,ただし欧州が先
     Arxel Tribeは,同社のサイトのNewsコーナーを通じ,現在開発進行中のアドベンチャーゲーム,「Alfred Hitchcock−The Final Cut」のリリース時期について発表した。それによると,欧州市場向けには来月リリースし,米国およびそのほかの地域向けには来年の第一四半期中にリリースする予定で,近々改めて発表するとのこと。
 これは,いわずと知れたアルフレッド・ヒッチコックの描くミステリアスな世界を全面的にフィーチャーしたアドベンチャーゲーム。同氏の傑作映画六本をテーマとして,プリレンダーされた背景画の上を登場人物が動き回るというスタイルを採用している。映画のクルーが次々に姿を消す事件が発生,その調査に訪れたJoseph Shamleyとして謎の解明に挑むという内容だ。

uDevGame 2001コンテストの優勝者が決定!
    

MacゲームファンおよびMac用ゲーム開発者向け情報が満載のiDevGames.comサイトで開催された自作ゲームコンテスト,uDevGame 2001の優勝者が決定,同サイトで発表された。
 これぞMac用ゲーム!という主張が感じられる秀作ぞろいのノミネート作品の中で最大の支持を集めたのが,Brainfreeze Entertainmentの開発したTurtle Turmoilというアーケードパズルゲーム。
 このようなイベントが開かれ,腕に自信のあるプログラマやゲームデザイナーが競い合うことで,Macのオンラインゲームコミュニティが活気づくのは本当にすばらしいことだ。来年も大いに盛り上がることを期待する。勝ち抜いたゲームは,どれもなかなか面白そうなので,チェックしてみよう。

CyberX-3DがMac OS Xをサポート
    CyberExtruderは,同社の独自技術であるCyberX-3DをMac OS Xに対応させたことを明らかにした。この技術は,デジカメやスキャナで入力した2D画像を元にして,「Quake III Arena」に代表される3Dゲームのキャラクター向けの「スキン」をリアリスティックに生成するもの。うまく説明できていないかもしれないので,興味のある人は同社のサイトを見てほしい。アーノルド・シュワルツェネッガーなどの有名人の写真が実際に3Dのオブジェクトに変換されていて,マウスでグリグリ回すことができるようになっている。
 CyberX-3Dはウェブベースの技術であり,会員になることで,同社のホームページを通じて,オリジナルスキンデータの生成を行えるようになる。同社のサーバーに自分の画像をアップロードすると,その画像から顔の起伏を分析して3Dオブジェクトを生成。この間わずかニ,三秒だという。生成されたデータは,ゲームだけでなく,電子メールへの添付や,チャットソフトでの利用も可能。
 同社が最初にサポートしたゲームは,「Quake III Arena」「Unreal Tournament」「The Sims」。数週間以内にMax Payneにも対応する予定があるということだ。

 


 

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