14th Feb.2002

 

Direct3D対応ゲームのMacへの移植が可能になるか?
    OSNews.comサイトのレポートによれば,フランスに拠点を置くRealTech-VRによって開発されたDirectX OpenGL Wrapperがオープンソース化されたということだ。
 これは,MicrosoftのDirectX8に含まれるリアルタイム3D CG用API"Direct3D 8"を使用するプログラムが,同APIをコールしたときに,即座にOpenGL向けに翻訳して伝達するインタープリタ的なソフトウェアらしい。同社のプログラマーStephane DenisはOSNews.comのインタビューに対し,このソフトの有効性について次のように語った。

「目標は,デベロッパーがWindows以外のプラットフォームでDirect3D 8に対応したプログラムの開発や移植が行えるようにすること。Windows向けには,例えば3D LabsのWildcatやSGIのプロ向けグラフィックスカードのように,Direct3DはおろかDirectDrawにすら対応していないカード上でDirect3Dに対応したプログラムを動作を可能にすることだ。」

 現在のところ,オープンソース化されたDirectX OpenGL WrapperはWindows版しかリリースされていない(SourceForgeサイトでダウンロードすることが可能(約900KB))。しかしながら,同氏は「LinuxやMacに早期に対応する予定だ」と語っている。元々同社ではBeOS向けにこのソフトの開発を進めてきたが,BeOSの終焉後,開発者コミュニティーから非常に強い要望を受け,他のOSへの移植を決意したそうだ。
 Direct3D APIのコールをOpenGLに翻訳,と聞くと気になるのがその動作速度。Denisはこのことについて,

「wrapperの動作速度または効率性は,主に,サポートされているOpenGLエクステンションに依存している。消費される時間の大部分はレンダリングであり,APIのコールではないので,オリジナルのDirect3D対応プログラムと同程度の速度で動作するはずだ。」

と語った。「サポートされているOpenGLエクステンション」とは,そのマシンに搭載されているOpenGL対応グラフィックスカードのパワー,OpenGLドライバのでき,OS自体のOpenGLへの対応の具合を総合的に指していると見られる。つまり,十分高速な環境があれば大丈夫,ということだろう。
 Mac版がオープンソース化されれば,それをデベロッパーがプログラムの中に組み込むことが可能になると思われるので,DirectXに対応したゲームのMacへの移植が現実味を帯びてくることが期待できる。ただし,DirectXにはそのほかにもDirectSoundやDirectInput等のコンポーネントが含まれているので,そのことには留意する必要があるだろう。

「The Dark Conjunction for Quake III Arena」のデモ版がリリース
    

Quake III Arena用シングルプレイmod,「The Dark Conjunction」のデモ版(Version1.0)がリリースされた。これは,人間またはコンピュータを相手にデスマッチを楽しむことに主眼を置いたQuake III Arenaを大幅に拡張し,起伏に富んだストーリーラインからなるシングルプレイを提供するモディフィケーション。単にスキンやマップを刷新しただけではなく,シングルプレイに欠かせないNPC(ノンプレイヤーキャラクター)等の要素が追加されている。シングルプレイファンならトライしてみよう。ダウンロードと詳細は,公式サイトのDOWNLOADコーナーで(約137MB)。

「Candy Cruncher for Mac OS X」のデモ版がリリース
    Pyrogonから,「Candy Cruncher」のMac OS X用デモ版がリリースされた。これは,カラフルなゲーム画面とついついのめり込んでしまうシンプルなゲーム性を特徴とする2Dパズルゲーム。同社は,3dfxやid Software等で3Dスペシャリストとして活躍したBrian Hookが設立したゲーム開発会社で,「安価で,操作が容易で,ハードコアゲーマーでない人にもアピールするゲーム作り」を目指している。デモ版のダウンロードと詳細は公式ページで(約2MB)。

「Elite Force」および「Elite Force Expansion Pack」用Holomatchがアップデート
    Aspyr Mediaは,「Star Trek Voyager:Elite Force」および同エキスパンションパックのマルチプレイ用コンポーネント,Holo MatchをVersion1.2.1にアップデートした。このVersionでは,Mac OS X上でサーバーリストの更新後に動作が遅くなる問題,GameRangerから起動するとクラッシュする問題が解消されている。
 Elite Force用Holomatch 1.2.1のダウンロードと詳細は,MacGameFiles.comサイトで(約0.6MB)。Elite Force Expansion Pack用Holomatch 1.2.1のダウンロードと詳細は,MacGameFiles.comサイトで(約0.6MB)。いずれもCarbon版アプリなので,Mac OS 8.6またはMac OS 9.x以上およびMac OS Xで利用可能だ。

「Geneforge」Version1.0.2にアップデート
    Spiderweb Softwareは,「Geneforge」Version1.0.2にアップデートした。このVersionでは,多数のマイナーバグの修正とゲームバランスの調整等が図られている。
 これは,クォータービューの2DファンタジーRPG。16ビットカラーに対応した,アニメーションをふんだんに取り入れたゲーム画面,強力なクリーチャーからなるチームを組むことが可能なシステム,巧妙に作られた敵キャラのAI(敵キャラが独自にパトロールしたり,主人公をつけまわしたり,仲間を呼びに行ったりする),直線的でない自由度の高いストーリーライン,等々を特徴としている。
 デモ版およびアップデータのダウンロードと詳細は,MacGameFiles.comサイトで(デモ版は約12MB,アップデータは約840KB)。

Contraband情報
    Contraband Entertainmentは,同社のサイトのProductsページを通じ,「Wargames」プロジェクトの開発がアルファ段階に入ったことを明らかにした。なお,いまのところこのゲームについては,タイトル,内容,発売時期,パブリッシャー等,詳細は一切明らかにされていない。

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