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ディー・エヌ・エーが2015年度 通期決算説明会を開催。ゲーム事業は運用リソースを強化,キュレーションプラットフォームは2017年度中に四半期営業利益10億円を目指す
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印刷2016/05/11 20:52

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ディー・エヌ・エーが2015年度 通期決算説明会を開催。ゲーム事業は運用リソースを強化,キュレーションプラットフォームは2017年度中に四半期営業利益10億円を目指す

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 ディー・エヌ・エーは,報道関係者および投資家・アナリスト向けの2015年度 通期決算説明会を,本日(2016年5月11日)東京都内で開催した。
 説明会では,同社代表取締役社長兼CEOの守安 功氏,同執行役員 経営企画本部長の小林賢治氏によって,決算報告や事業・戦略の進捗と今後の方針などのプレゼンテーションが行われた。本稿では,その模様をお伝えしていこう。

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ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEO 守安 功氏
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ディー・エヌ・エー執行役員 経営企画本部長 小林賢治氏

2015年度 決算説明会資料(※PDF)
http://v3.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/
ENavigatorBody.aspx?cat=ir_material&sid=52484&code=2432
&ln=ja&tlang=ja&tcat=ir_material&disp=simple&groupsid=20522


平成28年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(※PDF)
http://v3.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/
ENavigatorBody.aspx?cat=tdnet&sid=1354147&code=2432
&ln=ja&disp=simple

 2015年度の決算報告を行ったのは守安氏だ。通期の売上収益は1437.0億円(前連結会計年度比0.9%減),営業利益は198.1億円(同20%減)となる。なお,税引前当期利益は208.5億円(同26.7%減),親会社の所有者に帰属する当期利益は113.2億円(同24.2%減)とのこと。費用構成については,過去のゲーム関連資産の整理が進んだことで,無形資産の除去(その他の費用)は,第4四半期で一段落ついたという。

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 同社では,Non-GAAP(Non-Generally Accepted Accounting Principles。会計原則に準拠していない決算数値)ベースによる業績開示を導入するとした。守安氏はその理由を,季節性や一時要因が四半期利益に与える影響が大きいため,企業としての“実力値”をわかりやすくするためだと述べた。なお,比較としてIFRS(International Financial Reporting Standards。国際財務報告基準)での数字およびNon-GAAPベースへの調整表が公開された。

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 主力となるゲーム事業では,アプリコインの消費は四半期あたりで約178億円となる。国内のコイン消費は,第4四半期にCygamesの「グランブルーファンタジー」が一時要因で若干減少し,当初の予定より弱含みとなったとのこと。
 EC事業はほぼ横ばいといった感じだが,DeNAトラベルの取扱高が成長し,オンライン航空券などでの競争力がついたことで,今後も期待できると守安氏はコメントした。

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 事業戦略の方針に関しては,国内既存事業の安定運営,海外ゲームの事業収支改善,任天堂との協業によるアップサイド(上昇),新たな柱の創出の4つを軸に,2016年度以降で前期比増益を目指していくとのこと。
 国内既存事業については,新作と既存大型タイトルの運営強化で積み上げていき,ベースの営業利益を維持していくという。
 海外については,コストコントロールを徹底してボトムライン(最終損益)改善を図る。
 任天堂との協業では,2016年3月にリリースされたスマホアプリ「Miitomo」に続き,2016年秋に「ファイアーエムブレム」「どうぶつの森」などをリリース予定。今期から来季にかけて大きな伸びが期待できるとした。
 新たな柱としては,成長が順調に加速しているというキュレーションプラットフォーム事業を挙げ,2017年度中に四半期営業利益で10億円以上の創出を目指すという。

 経営資源配分の優先順位については,ゲーム事業が第一であると前置きしたうえで,新規アプリ開発だけでなく既存主要アプリのさらなる大型化・長期化を目指して運用リソースを強化していくとのこと。
 キュレーションプラットフォーム事業では,利益貢献を目指して営業面にリリースを割き,トップライン(営業収益)を伸ばすとした。
 また,オートモーティブ事業やヘルスケア事業は中長期(3〜5年)で新たな柱になることを目指し投資していくそうだ。

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 ゲーム事業に関しては,サードパーティ製で一時弱含みがあったものの,内製・協業アプリは堅調に推移したと説明。次の第1四半期は新規タイトルの貢献も含め,コイン消費や営業利益は前四半期比で増加の見通しとした。
 2016年度は既存主要タイトルの運用強化を目指すとのことで,ストアランキングでトップ10圏内の大型タイトルである「FINAL FANTASY Record Keeper」や「ONE PIECE サウザンドストーム」はもちろん,トップ100圏内のタイトルを含め,施策の充実化を図る模様だ。新作タイトルに関しては,質疑応答で「一桁台後半」のタイトルを投入予定で,中にはIPものも含まれると,守安氏は発言していた。

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 海外のゲーム事業では,損益面で苦戦しているものの,中国などでコイン消費が伸びるなど,好材料もあると守安氏はコメント。2016年度第1四半期には「銀魂」など複数タイトル投入の予定もあるため,マーケティング費用が先行する見込みだという。欧米では,第1四半期以降に2本の新作タイトルを予定しているとのこと。

 任天堂との協業については,発表済みの事項をあらためて説明する形になった。2016年秋に配信予定の「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」のほか,2016年度末までに5本程度の展開を予定している。本協業については,2016年度からの収益貢献を想定しているが,ヒットするかどうか見込みを付けるのは難しいところがあるため,複数タイトルで中長期・継続的な収益貢献を目指すという考え方になる。

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 新規事業の創出では,「IP創出プラットフォーム」「2〜3年後の成長ドライバー」「長期での期待領域」の3つに分類して説明が行われた。
 IP創出プラットフォーム事業では,「マンガボックス」「エブリスタ」などがすでに黒字化。今後はゲーム事業へとつなげていくことを目指すという。成長ドライバーとして中短期的に注力するのは「MERY」や「Find Travel」といったキュレーションプラットフォームで,2016年度内の黒字転換および,2017年度中に四半期営業利益10億円以上を目指すという。
 現在は10媒体を展開しているが,いずれも順調で,売上はほとんどが広告だが順調に伸びているという。今後は収益化手段の多様化を計画しているほか,M&Aなどで新メディアを増やすことも考えているとのこと。

 なお,長期での期待領域は,ヘルスケアやオートモーティブである。ヘルスケアは売上が上がりはじめているが,オートモーティブは自動運転技術を使ったロボットタクシーのため,実用は2020年頃になるのではないか,と守安氏は話していた。

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 最後に,2016年度第1四半期の見通しが述べられ,Non-GAAPベース営業利益(スポーツ事業を除く)で53億円とされた。スポーツ事業においても,横浜スタジアムをTOBで取得したほか,横浜DeNAベイスターズ自体の業績も改善しているため,増収増益が期待できるとのこと。

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