連載
ハロー!Steam広場 第72回:キューブな世界で村を築き・守るシミュレーションゲーム「Stonehearth」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,戦い(サマーセール)を前にして武者震い([カートに入れる]ボタンのクリック)が止まらない上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第72回は,キューブで出来た世界を舞台にした村作りシム「Stonehearth」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,入植者に仕事を与えるなどして,彼らの生活を支えながら村を発展させていくのだ。このほか,「P.T.」に影響を受けたというホラーゲーム「Allison Road」が,GREENLIGHTにも登録されたので,お見逃しなく。
ボクセルでキュートな入植者達と村を築き・守るシミュレーションゲーム「Stonehearth」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,カルフォルニアのインディーズ系デベロッパRadiant Entertainmentが手掛ける「Stonehearth」を紹介しよう。
ボクセルスタイルのグラフィックスが特徴的な本作は,入植者達を引き連れて村を築いていくシミュレーションゲームとなる。プレイヤーは,入植者に仕事を与えるなどして,彼らの生活をサポートしていくのだ。
ゲームとしての雰囲気は「Banished」「Dwarf Fortress」に近いが,システム自体は割とシンプルでとっつきやすく,カジュアル志向のグラフィックスも相まって,非常に遊びやすい作品に仕上がっているのが,本作の魅力といえるだろう。
ゲームをスタートするとマップが自動生成され,どこに入植するのかを決めることになる。気になる土地にカーソルを合わせると,周辺にある資源の割合が確認できるので,なるべくバランスの取れた場所を選びたい。
ただし,プレイヤーの村には不定期に行商人が訪れるので,彼らと取引することを視野に入れるのなら,何かの資源に突出した土地を選ぶのもアリだ。潤沢な資源を商人に売ってお金にし,不足しているものを買えば,生活に困ることはないだろう。
ともあれ,ゲームに慣れるまでは,バランスの取れた土地に入植することをオススメする。
土地を決めると7人の入植者がやって来るので,まずは周辺の森林を伐採して木材を集めよう。画面下部にあるDesignate Zoneと呼ばれるツールで,あらかじめ資材置き場を指定しておくことで,資材をそこまで運んできてくれる。木材は,資材置き場に置かれて初めて村のストックとなるので,覚えておこう。
ある程度木材が集まったら,入植者の誰かに大工(Carpenter)の仕事を与えよう。大工は,作業台で木材をベースにしたさまざまなアイテムを作成できる。序盤における当面の課題は食料の確保なので,大工にクワを作らせて,誰かに農夫として働いてもらうのがいいだろう。
狩人は,Designate Zoneを使って狩場を決めることができる。狩場に罠を仕掛ければ動物を捕まえることが可能だ |
農夫も同じく,Designate Zoneを使うことで畑を作れる。畑の運用が安定化すれば,食料に困ることはなくなるだろう |
今何が不足しているのかは,Town OverView(砦のアイコン)で確認できる。食料があっても家がなければ,入植者達のモラルと幸福度は下がる一方なので,タイミングを見て家の建築に取り掛かりたい。
家は,いくつかのテンプレートが用意されおり,そこから建てたいものを選んで場所を指定すれば建築が始まる。ちなみに,エディターを使えば家を好きなようにデザインすることも可能だ。どの素材の壁を使いたいか,色はどうするか,ランタンはどこに取り付けるか,といった具合に細かくカスタマイズできる。
この手のシミュレーションゲームで,家のデザインを自由に決められるというのはなかなか珍しい。
そして夜になると,高確率でモンスターが村を襲いに来る。モンスターが現れるとBGMが変わるので,[R]キーを押して入植者達を戦闘モードに切り替えよう。とはいえ,彼らは何も武器を持っていないので,自分達の仕事道具を使って攻撃することになる。大抵は数の暴力で何とかなるので,序盤のうちは問題ないだろう。
ある程度ゲーム内の日数が経つと,出現するモンスターも強くなるので,こちらもタイミングを見て剣を作成し,衛兵(Footman)の雇用枠を作ろう。2人ほど衛兵がいれば長い日数耐えられるので,のんびりプレイできるはずだ。
朝を迎えると,Daily Upgradeと呼ばれるイベントが発生する。ここで,食料の在庫数や入植達のモラルなどの審査が行われ,提示された値をクリアしていれば,新しい入植者が1人増えるという仕組みだ。
クリアできなかった場合は,同条件のまま翌日に持ち越されるので,Daily Upgradeのクリアをモチベーションにすれば,飽きずに楽しめる。どんどん入植者を増やして,村を発展させていこう。
すべての要素を紹介しているとキリがないので,序盤の流れだけをピックアップしてみたが,「Banished」や「Dwarf Fortress」にハマった人ならば,すでに本作をカートに突っ込んでいることだろう。筆者は,本作のスクリーンショットを見たと思ったらライブラリに登録されていた。何を言っているのかわからねーと思うが,筆者にも…(以下略)
そんな余談はさておき,本作はまだアーリーアクセスの段階であり,未実装のコンテンツやバグも多い。ただ,ゲームとしての将来性は高く,システムもそこまで複雑ではないので,この手のシミュレーションゲームになじみがない人にもオススメしやすいタイトルだ。
ボクセルスタイルのグラフィックスについては,好みが分かれるところだが,この雰囲気が好きな人ならば楽しめるはずなので,ぜひ遊んでみてほしい。
「Stoneherth」Steamページ(2480円)
「P.T.」に影響を受けたというホラーアドベンチャー「Allison Road」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は,KONAMIから配信されていたホラーゲーム「P.T.」に影響を受けたという「Allison Road」が,GREENLIGHTにも登録されたので,さっそく紹介しよう。
本作は,見覚えのない家の中で目を覚ました主人公が,その家の秘密を解き明かしていくというホラーゲームだ。開発にはUnreal Engine 4が使用されており,公開されているスクリーンショットからは,いかにも「P.T.」な雰囲気が伝わってくる。
家の中には,リリーと呼ばれる全身血まみれの少女が徘徊しており,恐らく彼女こそがこの家の秘密を握る重要人物(ただし,生きているかは不明)になりそうだ。それにしてもビジュアルが恐ろしい……。
本作は,Oculus Riftをサポートするとのことだが,正直HMDを付けてこの作品をプレイする勇気は筆者にはない。もともとは1人で開発を進めていたようだが,今では6人で取り組んでいるという。発売は2016年の後期を予定しているとのことで,だいぶ先の話ではあるものの,その頃にはOculus Riftも普及していると思われるので,そちらも楽しみだ。
「Allison Road」GREENLIGHTページ
- 関連タイトル:
Steam
- この記事のURL:
キーワード
(C)2019 Valve Corporation.All rights reserved.